経済再開進む米フロリダ州、観光産業に回復の兆し

(米国)

アトランタ発

2021年05月27日

米国フロリダ州の観光促進機関ビジット・フロリダの発表によると、2021年第1四半期(1~3月)の観光客数は約2,616万人で、前年同期比14.0%減となった。直近1年で観光客数が最も落ち込んだ2020年第2四半期(4~6月)に約992万人、同69.4%減を記録して以降、第3四半期(7~9月、約2,033万人、37.3%減)、第4四半期(10~12月、約1,910万人、38.0%減)を経て、回復の兆候を見せている。

特に国内旅行者の回復が顕著で、第1四半期の国内観光客数は約2,556万人(前年同期比5.3%減)と、ほぼ前年同期の水準に回復している。一方で、国外からの観光客数は同74.4%減の約56万人、特にカナダからが97.2%減の約3万4、000人と、前年を大きく下回る結果となった。

同州では、2019年まで9年連続で年間の観光客数が増加し、同年に過去最多の約1億3,140万人を記録したが、2020年は過去10年で最低となる約7,975万人だった。

クルーズ船再開めぐり州が保健福祉省とCDCを提訴

フロリダ州のロン・デサンティス知事は5月3日、新型コロナウイルスを理由に地方自治体が個人やビジネスに課していた規制を全て無効にする州知事令PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発出するなど、ワクチン接種の拡大に伴って経済活動の再開を推進している。

州の観光産業の中心であるクルーズ船事業は、2020年3月中旬から連邦政府によって運航停止とされているが、州は米国疾病予防管理センター(CDC)が定める条件付き航海命令(CSO)の枠組みの解除とクルーズ船の即時運航再開を求め、2021年4月に連邦保健福祉省(HHS)とCDCを提訴した。CDCが5月5日に改定した条件付き運航命令では、運航再開の条件として、30日間の準備期間を経た上で試験運航を行い、その後運航証明書を受け取るまでさらに60日間が必要となる(注)。CDCは、クルーズ会社が条件を満たせば7月中には運航再開が可能としているが、州側はあくまでも即時再開を求めており、この訴訟は同州タンパ市の連邦地方裁判所の裁判を経て、6月1日まで調停に入ることとなっている(「ザ・センタースクエア」紙電子版5月20日)。

(注)乗客の95%と船員の98%がワクチン接種を終えている場合、30日間の準備期間と試験運航が免除される。

(石田励示)

(米国)

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