小売店レジ袋値上げへ、スーパー大手は独自の削減策

(英国)

ロンドン発

2021年05月19日

英国環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は5月7日、イングランドで5月21日から使い捨てプラスチック製レジ袋(以下、レジ袋)の値上げと、有料販売義務を負う対象を全ての小売業者に拡大することを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同規制は、これまで250人以上を雇用する大規模小売業者に適用されていたが、今後は従業員数にかかわらず、コンビニエンスストアなど全ての小売業者に拡大される。対象となるレジ袋は、厚さ70マイクロメートル以下のもので、最低価格は1枚0.05ポンド(約8円、1ポンド=約153円)から0.1ポンドに引き上げられる。政府は、規制範囲を拡大することにより、中小規模の小売業者がレジ袋の販売量を7~8割削減することを期待している。また、政府は小売事業者がレジ袋の有料化による収益を、環境保護をはじめとするチャリティー活動などに寄付することを期待しており、その寄付額は有料化以降1億5,000万ポンド以上に達している。

同省によれば、レジ袋が0.05ポンドに有料化された2015年以来、大手スーパーマーケットでのレジ袋の販売量は95%削減されており、イングランドの一般的な人が購入するレジ袋の年間枚数は、2014年の140枚から、2020年にはわずか4枚となった。

今後さらなる規制強化の動きもあり、2022年4月からはプラスチック製包装材の生産者と輸入者(注)を対象に「プラスチック製包装税(Plastic Packaging Tax)」の導入が予定されている(2021年3月19日記事参照)。

英国では、複数の大手スーパーマーケットによる独自の取り組みも進んでいる。モリソンズは4月8日、プラスチック製エコバッグの販売を1年以内に国内全ての店舗で終了し、耐久性の高い紙袋に切り替え、1枚0.3ポンドで販売する計画を発表。これにより、年間3,200トンのプラスチックが削減できるとしている。同社は、2018年にプラスチック製レジ袋を既に廃止しており、英国のスーパーマーケットとしては初めて、完全にプラスチック製の買い物袋の提供を廃止することとなる。コープは4月30日、在庫がなくなり次第、プラスチック製エコバッグの販売を終了することを発表。これにより、年間2,950万枚のプラスチック製エコバッグを削減可能としている。一方で、堆肥にできるレジ袋の販売提供を全ての店舗に拡大し、1枚0.1ポンドで販売するとしている。

(注)生産量または輸入量が年10万トン未満の生産者と輸入者は免除。

(アダオラ・キング)

(英国)

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