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米大統領主催の気候サミット、日米カナダなど新たな排出削減目標を発表

(米国、日本、カナダ、英国、中国、インド、ロシア、EU)

ニューヨーク発

2021年04月23日

ジョー・バイデン米国大統領主催の気候サミットが4月22日に始まった。日本や中国、EUなど世界各国・地域の首脳40人が招待され(2021年3月31日記事参照)、気候変動対策についてオンライン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで議論を行い、会議外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは23日まで開催される。

会議では、「パリ協定」の目標である産業革命前と比べて気温上昇を摂氏1.5度に抑制するためのNDC(国が決定する貢献)について、パリ協定に復帰した米国が新たに「2030年までに2005年比で温室効果ガス(GHG)50~52%削減」という目標を発表した。パリ協定離脱前、オバマ政権時に設定したNDCは「2025年に2005年比でGHG26~28%削減」だったが、この目標を2倍近くに引き上げたかたちとなる。関連して、日本は2030年度に2013年度比でGHG26%削減だった目標を46%削減に引き上げ、カナダは2030年までに2005年比でGHG30%削減だった従来目標を40~45%削減に引き上げた。英国は2035年までに同78%削減の目標を表明した。

二酸化炭素(CO2)排出量世界1位の中国の対応について、習近平国家主席は、2030年までにCO2排出量をピークアウトさせ、2060年のカーボンニュートラルを目指すとする従来方針を述べるにとどまったが、米国などから批判されている石炭消費については「第15次5カ年(2026~2030年)で段階的に減少させる」との方針を明らかにした。また、世界のCO2排出量に占める国・地域別割合が高いインドのナレンドラ・モディ首相は「気候変動に責任ある開発途上国として、インドに持続可能な開発のテンプレートを作るべく、パートナーを歓迎する。そのためにバイデン大統領と『気候・クリーンエネルギー・アジェンダ2030パートナーシップ』を立ち上げる」と、米国との今後の協働を強調した。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は「昨日行った年次教書演説で、2050年までのCO2累積排出量の大幅削減を課題に掲げている」「サハリン地域で開始した炭素排出量取引の試行によって、同地域は2025年までにカーボンニュートラルを実現できる見込みだ」と述べ、目標達成に向けて取り組みを強化していく姿勢を見せた(主要各国の数値目標の詳細は添付資料表参照)。

バイデン大統領は会議で「科学者は今後10年が決定的に重要だと言う。気候危機による最悪の結果を避けるための行動を各国は決定しなければならない」「このサミットが11月に開催される第26回気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に向けた最初の一歩だ」と述べ、各国に気候変動対策強化を訴えた。また、同22日に発表された新たなNDCに関連したファクトシート外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、今回のNDCはホワイトハウスに設置された国家気候タスクフォースで全省庁横断的に検討・開発されたものであり、今後さらなる分析を行い、2021年後半に発行する国家気候戦略に詳細を盛り込む予定としている。

(宮野慶太)

(米国、日本、カナダ、英国、中国、インド、ロシア、EU)

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