ロックダウン期間中、社会生活は滞りなし、交通渋滞復活も

(バングラデシュ)

ダッカ発

2021年04月14日

バングラデシュでは、45日から新型コロナウイルス対策のロックダウンが開始され、社会生活でさまざまな対応を迫られているものの、大きな滞りは生じていないようだ。商業店舗は午前8時から午後4時まで条件付きで営業可能とされている。多くの外国人駐在員も利用する地場系ハイパーマーケットのユニマートは、ロックダウン開始前夜の4日、顧客向けに「ロックダウン期間中は午前8時から午後4時まで営業。オンラインマーケットも利用可能」との情報を発信した。他のスーパーマーケットも同様に、ロックダウン期間中の営業継続について、顧客に一斉通知しているもようだ。

ユニマートの調達部門の責任者を務めるアブドゥル・ハフィズ氏はジェトロに対し、「多くのスーパーマーケットが営業継続している中、ユニマートではスタッフも限定的だが出勤し、日々の商品調達や店舗運営、配達サービス含む顧客対応は、ほぼ平常どおり行っている」と話す。同氏はまた、5月第1週にはダッカ南部のオールドダッカで3店舗目となる新店舗のオープンを予定していることや、個別企業向けの食料配送サービスの開始など、新型コロナ禍における事業拡大についても明らかにした。

現地報道によると、Eコマースサイトのデリバリーは外出禁止の時間帯(午後6時から翌日午前6時まで)でも可能となり、また、4913日はショッピングモールを含め、小売店は政府のガイドライン順守を条件に、午前9時~午後5時まで営業可能となった。

オフィスや工場などの操業もロックダウン期間も可能とされた一方で、公共交通機関は運行停止となり(2021年4月5日記事参照)、産業界からは「従業員の出勤が困難」との声が上がっていた。これに対し、政府は46日、ダッカ、チョットグラム、ガジプール、ナラヤンゴンジ、クミッラ、ラジシャヒ、クルナ、シレット、ボリシャル、ロングプール、マイメンシンの11都市で翌7日以降、午前6時から午後6時の時間帯に限り、バスなど公共交通機関の運行を許可することに急きょかじを切った。ある日系企業駐在員によると、7日からダッカ市内の交通量は明らかに増加し、各所で交通渋滞が起きているという。

銀行などの金融機関は営業時間を短縮しており、国内決済や輸出入の決済などが発生する場合には、取引銀行に事前確認の必要があるだろう。

(安藤裕二、山田和則)

(バングラデシュ)

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