政府が新たな規制強化策を公表、バンコクでは店内飲食が禁止に
(タイ)
バンコク発
2021年04月30日
タイ政府の新型コロナウイルス状況管理センター(CCSA)は4月29日、非常事態令第9条に基づく新たな措置(決定第22号)を公表。同日付の官報で公示され、5月1日から発効する。新型コロナウイルスの影響が全国に拡大し、人々の安全、生活、医療、公衆衛生システムに悪影響を与えているため、さらなる規制強化措置を決定した。バンコク都、チョンブリ県、チェンマイ県、ノンタブリ県、パトゥムターニー県、サムットプラカーン県の6都県を「厳格最高管理区域(ダークレッドゾーン)」、アユタヤ県、ラヨーン県を含む45県を「最高管理区域(レッドゾーン)」、それ以外の26県を「管理区域(オレンジゾーン)」に再指定した。本措置の適用期間は発効日から少なくとも14日間。
決定第22号のポイントは以下のとおり。
1.公共の場などにおけるマスクの着用
- 感染の予防と感染拡大防止のため、公共の場などにおいてマスクの着用を義務付ける。違反者に対しては感染症法に則した措置を講ずる。
2.管理区域の再指定
(1)厳格最高管理区域(ダークレッドゾーン):バンコク都を含む6都県
- 原則20人以上の集会などの人の集まりを禁止。
- レストランなどでの店内飲食は不可。持ち帰りのみ午後9時まで営業可。
- ジム、フィットネス、屋内のスポーツ施設などの営業は不可。屋外のスポーツ施設などは午後9時まで営業可。無観客でのスポーツ競技は可。
- 百貨店、モールなどの営業は午後9時まで。
- スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの営業は午後11時まで。通常24時間営業の施設は、午前4時から営業開始。
- 外出、県境移動の自粛。
(2)最高管理区域(レッドゾーン)
- レストランなどでの店内飲食は午後9時まで可。店内でのアルコール消費は不可。持ち帰りは午後11時まで。
- 原則50人以上の集会などの人の集まりを禁止。
3.勤務体制の変更を要請
- 政府および政府系機関、民間の事業者に対して、在宅勤務や勤務先での勤務日数を減らすなど、少なくとも14日間、事業に支障をきたさない範囲で最大限感染拡大防止に努めることを要請。
(岡本泰、ナオルンロート・ジラッパパー)
(タイ)
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