マハーラーシュトラ州、週末ロックダウンや民間事業所閉鎖などを通達

(インド)

ムンバイ発

2021年04月07日

新型コロナウイルスの感染再拡大が深刻化するインド西部マハーラーシュトラ州は4月4日、4月30日までの夜間外出禁止、週末のロックダウン(終日外出禁止)、製造業や特定業種を除いた民間事業所(オフィス)の閉鎖措置などを通達外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(添付資料参照)した。同通達は4月5日の午後8時から発効したが、その後、同日中に一部修正の通達外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが出されるなど、運用については不透明な部分がある。

今回の措置の中でも、最も影響が大きいと思われるのが、夜間外出禁止(月曜日から金曜日の午後8時~午前7時)、および週末のロックダウン(金曜日の午後8時~月曜日の午前7時)、そして民間事業所の閉鎖指示だ。夜間外出禁止と週末ロックダウンについては、許可や特別な理由なく外出することを禁じる厳しい内容となっている。また、製造業や特定の業種を除く民間事業所の閉鎖指示によって、ほとんどの企業が完全に在宅勤務に移行することになる。

このほか、必要不可欠な業種(essential service)の小売店を除き、全ての小売店、市場、ショッピング・モールは閉鎖となり、飲食店については月曜日から金曜日の午前7時~午後8時のテークアウトと宅配サービスの形態、週末は同時間帯の宅配サービスのみが認められている。

2020年に実施された厳格なロックダウンからの大きな違いとしては、全ての工場が一定の条件を満たした場合に操業が可能となったこと、規制対象に住宅管理組合(ソサエティー)が追加され、集合住宅への人の出入りについて方針が示されたことなどが挙げられる。工場で新型コロナウイルス陽性者が確認された場合も、濃厚接触者を含め有給休暇以外の有給扱いでの隔離措置かつ解雇を行わないよう明記するなど、労働者保護の観点も盛り込まれている。一方で、従業員などに対し、ワクチンの接種が完了するまで、RT-PCR検査の陰性証明の携行(有効期間は15日間)を求めるなど、より厳しい感染予防手段を講じている。

(比佐建二郎)

(インド)

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