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英国政府、ワクチン早期開発へ産学官の国際諮問機関を設置

(英国)

ロンドン発

2021年04月22日

英国政府は4月20日、感染症のワクチン開発期間を大幅に短縮するため、国際機関や国内外企業、大学などの専門家による諮問機関「パンデミック準備パートナーシップ(Pandemic Preparedness Partnership)」を設置した。2021年に英国が務めるG7議長の諮問機関として位置付け、各種感染症のワクチンや治療、検査の開発期間短縮により、将来の世界的な感染流行を防ぐのが狙い。具体策や行程表を検討し、6月のG7首脳会議(サミット)で答申する。

世界保健機関(WHO)、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)、GAVIアライアンスなどの国際組織、オックスフォード大学、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンなどの大学研究機関、アストラゼネカ、グラクソスミスクライン、ファイザー、ノバルティスなどの製薬会社、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、英国医薬品保健製品規制局(MHRA)などから、代表者や研究部門トップら20人が参画。議長は英国のパトリック・バランス首席科学顧問が務め、行程表の策定に当ってはG7参加国の科学顧問らの参画も求める。

ワクチン開発期間短縮に向けた国際連携の構想は、2月にオンラインで開催されたG7サミット(2021年2月22日記事参照)の前日に、ボリス・ジョンソン英国首相が打ち出していた。現在、約300日を要する開発期間を100日程度に短縮することを目指す。100日への短縮目標は、2021年初のCEPIの提案を受けたもので、政府はワクチン開発を後押しするため、3月までにCEPIに2億5,000万ポンド(約378億円、1ポンド=約151円)の資金提供を表明。さらに、新型コロナウイルスの変異株に特化したワクチンの開発などを支援するため、政府は今回の諮問機関設置に合わせ、CEPIに1,600万ポンドを追加拠出することも表明している。

ジョンソン首相は同じ4月20日、新型コロナウイルスの内服治療薬を少なくとも2種類、2021年秋にも国内供用を始めることを目標に、同治療薬の開発や国内製造を支援する「抗ウイルス薬タスクフォース」を政府内に新設したことも発表した。3月には、インペリアル・カレッジ・ロンドンが政府の支援を受け、成人に新型コロナウイルスを感染させた臨床試験を世界で初めて実施。4月には、英国財団ウェルカム・トラストの助成を受けたオックスフォード大学などの研究プロジェクトが、感染歴のある若年成人を再感染させた臨床試験を開始するなど、官民挙げてワクチンや治療薬の開発を加速させている。

(宮崎拓)

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