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英財務省とイングランド銀行がデジタル通貨のタスクフォースを設立

(英国)

ロンドン発

2021年04月21日

英国財務省とイングランド銀行は4月19日、英国版「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」の可能性を追求する共同タスクフォースの設立を発表した。CBDCのメリットやリスク、実用性などについて、予備調査を行う。イングランド銀行のジョン・カンリフ副総裁と、財務省のキャサリン・ブラディック金融サービス局長がタスクフォースの共同議長を務める。

CBDCは、イングランド銀行が発行する「新たな形式のデジタル通貨」とされ、現金や銀行預金に取って代わるものではなく、「共存するもの」と定義している。タスクフォースは、(1)CBDC導入の目的や活用事例、機会、リスクの検証に向けた調整、(2)目標達成のために必要なCBDCの設計特性に関する評価の主導、(3)CBDCの総合的な活用事例に関する、厳密かつ一貫性のある包括的な評価支援、(4)英国が世界的なイノベーションを先導する地位を維持するための国際的なCBDC動向の監視、の機能を担う。

イングランド銀行はさらに、CBDCに関連するフォーラム2つと、専任部門1つを行内に新設すると発表した。「CBDCエンゲージ・フォーラム」では、CBDCの技術以外の側面に関する戦略的意見を集約し、CBDCの設計・導入・運用における実用的な課題を把握する上で重要な役割を担う。実際には、活用事例やユーザーにとっての機能的なニーズ、官民の役割や金融・デジタルのインクルージョンの検討、プライバシーの問題などの検討を行う。もう一方の「CBDC技術フォーラム」では、多様な専門性と視点からCBDCの技術的側面に関する意見を集約し、CBDCの設計や導入、運用における技術的課題の理解に貢献する。また、専任部門「CBDCユニット」では、CBDCに関する調査や、国内外の関係省庁や国際機関との協議や調整に当たる。

リシ・スーナック財務相は、イベント「フィンテック・ウィーク」での基調講演で、CBDCを含むフィンテック関連の施策について、「英国がイノベーションの最前線にあることは周知の事実だが、さらなる前進が必要。これらの取り組みは成長するフィンテックを後押しし、デジタル金融の領域を押し広げ、金融市場をより効率的なものにするもので、われわれを前進させる」とコメント。政府は、国内金融市場やフィンテック業界の活性化のため、高スキル人材の確保(2021年3月12日記事参照)や上場規制の緩和(2021年3月16日記事参照)なども計画しており、世界有数の金融セクターの地位を維持・強化する考えだ。

(尾崎翔太)

(英国)

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