東京オリンピックでのスイスハウス出展とりやめ

(スイス)

ジュネーブ発

2021年04月30日

スイス連邦外務省は4月29日、2021年の東京オリンピック・パラリンピックに合わせたスイスハウスの出展を中止すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

スイスハウスは、「スイスのイメージ向上法」に基づき2001年に外務省内に設立された対外コミュニケーション組織「プレゼンス・スイス」が主要な国際イベントごとに国外に設置するパビリオンで、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東京・表参道にパビリオン用地を確保していた。

イグナツィオ・カシス外務相は4月28日の閣議において、7月24日から9月5日まで予定されていたスイスハウスの東京出展を取りやめることを報告した。2020年に東京オリンピックが1年延期された際には、連邦参事会(内閣)は2020年に当初予定していたスイスハウスの出展を2021年に繰り越すことを決定していた。

連邦外務省は、東京オリンピック・パラリンピック開催の3カ月前に中止を決定することにより、連邦政府や産業界のパートナーの財政的な懸念に応えるとした。スイスハウス出展のために連邦政府が承認した予算は490万スイス・フラン(約5億8,800万円、1スイス・フラン=約120円)だったが、今回の中止により、最終的な支出額は250万スイス・フランとなる見込み。スイスハウスの出展が始まった2004年のアテネオリンピック以降、今回初めて出展が取りやめとなった。

(和田恭)

(スイス)

ビジネス短信 7ab425c142f425d8