飲食店への規制を緩和、バーは5カ月ぶりに再開

(香港)

香港発

2021年04月30日

香港特別行政区政府(以下、香港政府)食品衛生局の陳肇始(ソフィア・チャン)局長は4月27日、新型コロナウイルス感染拡大防止のために実施していた飲食店の営業規制を緩和するほか、感染第4波(注)が到来した2020年11月下旬以降、営業停止としていたバーの再開を認めると発表した。陳局長は、第4波が収束し、域内感染者数の増加も低い水準で落ち着いており、変異ウイルスの広がりも確認されていないことから、感染リスクを考慮した上で各措置を取るとしている。

各措置の内容は以下のとおり。期間は4月29日から5月12日までとなる。

(1)飲食店関連

各飲食店は、感染拡大防止への取り組み状況に応じ、A類、B類、C類、D類の4モデルのいずれかを選択することが可能。

  • A類:政府指定の感染拡大防止策を実施しない。店舗内での飲食は午後6時まで。1テーブルの着席人数は2人まで。現行措置
  • B類:従業員に対する14日ごとのPCR検査を実施。来店客は新型コロナウイルス感染リスク通知アプリ「安心出行(LeaveHomeSafe)」を利用する、もしくは入店時に氏名・電話番号・日時を登録する。店舗内での飲食は午後10時まで。1テーブルの着席人数は4人まで。現行措置で、大部分のレストランは現在B類に該当
  • C類:全ての従業員が1回目の新型コロナウイルスワクチン(以下、ワクチン)を接種。全ての来店客が「安心出行」アプリを利用する。店舗内での飲食は午前0時まで。1テーブルの着席人数は6人まで。
  • D類:全ての従業員がワクチンを2回接種し、2回目接種から14日間が経過。全ての来店客が1回以上ワクチンを接種し、「安心出行」アプリを利用する。店舗内での飲食は午前2時まで。1テーブルの着席人数は8人まで。

(2)バーなどの再開

バー、ナイトクラブ、パーティールーム、カラオケなどの再開を認める。全ての従業員および来店客が1回目のワクチンを接種し、全ての来店客が「安心出行」アプリを利用する。営業時間は午前2時までとし、1テーブルの着席人数は2人まで、パーティールームとカラオケは1部屋当たり4人までの入室を認める。

(注)香港では一般的に、2020年1月の新型コロナウイルス感染拡大開始を「第1波」、同年3月中旬以降の輸入症例拡大を「第2波」、同年7月中旬以降および11月下旬以降の域内感染拡大をそれぞれ「第3波」、「第4波」と呼んでいる。

(渕田裕介)

(香港)

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