オーストラリアからの隔離なし一般渡航、4月19日開始

(ニュージーランド、オーストラリア)

シドニー発

2021年04月07日

ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相は4月6日、オーストラリアからの隔離なしでの一般渡航の受け入れを4月19日から開始すると発表した。オーストラリアは既にニュージーランドからの一般渡航に対する隔離義務を撤廃していることから、両国間で隔離なしの相互一般渡航を認める「トラベルバブル」が実現することとなった。

オーストラリアからニュージーランドへ入国する際は、出発前に感染検査を受ける必要はないが、過去14日間オーストラリアに滞在しており、感染検査で陽性反応が出ていないこと、渡航計画や連絡先、健康状態について事前に申告することが求められる。また、過去14日間にニュージーランド、あるいはオーストラリアに滞在していた搭乗者のみを乗せた「グリーンフライト」を利用する必要がある。搭乗中や空港内ではマスクを着用し、入国後は政府の接触追跡アプリを利用することが求められる。

ニュージーランド政府は、トラベルバブルの運用に当たって、「継続」「一時停止」「中止」の3段階からなる信号システムを導入する。オーストラリアで新たな市中感染が発生した場合、感染拡大の規模や外出制限措置などの状況に応じて、ニュージーランド政府は「一時停止」または「中止」を判断する。感染が発生した州からニュージーランドへ帰国する渡航者は、出発前の感染検査や自己隔離のほか、強制隔離が課される可能性がある。

アーダーン首相は「過去12カ月の間、感染抑制に成功したことによって、トラベルバブルを実現することができた」と述べた。一方で、「トラベルバブルは『新型コロナ禍』前の旅行とは異なり、感染が発生した場合に旅行が中断される可能性を想定して計画する必要がある」と注意を促した。

(住裕美)

(ニュージーランド、オーストラリア)

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