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新型コロナ抗原自己検査キットの無料配布を開始

(スイス)

ジュネーブ発

2021年04月12日

スイスでは4月7日から、新型コロナウイルス抗原自己検査キットの無料配布が全国の薬局で開始された。薬局で健康保険証、または出身国でスイスと互換性のある健康保険に加入していることを示す書類などを提示すると、1カ月につき1人5回分の検査キットを受け取ることができる。検査方法は、鼻内部をスティックで拭い、付属の液に浸し、検査装置に数滴を滴下することで、Cの位置のみにラインが出た場合は陰性、Tの位置にもラインが出た場合は陽性を意味する。滴下後15分ほどで装置上にラインがあらわれ、結果を知ることができる。陽性の場合は、ただちにPCR検査を受ける必要がある。

写真 無料の新型コロナウイルス抗原自己検査キット(ジェトロ撮影)

無料の新型コロナウイルス抗原自己検査キット(ジェトロ撮影)

スイス連邦参事会(内閣)は、現行の行動制限措置の緩和による感染再拡大の懸念があること、加えて変異株が流行していることから、感染拡大防止のために陽性者を早期に突き止める必要があるとして、3月15日以降、戦略的に新型コロナウイルス検査の実施範囲を拡大していた。これまでは、症状がある人、もしくは介護施設や教育機関などに勤める無症状者のみが無料の迅速抗原検査の対象だったが、3月15日以降は全ての無症状者の迅速抗原検査が無料となった。加えて、クラスターの発生を防ぐため、企業や学校でのプール方式PCR検査(注)も無料になった。3月30日にはロシュ製の抗原自己検査キットが連邦内務省保健局によって認可され、今回、無料配布を開始し、個人が自宅で検査できるようになったことで、検査拡大戦略がさらに強化された。

これらの検査のために、2021年に必要な予算は10億スイス・フラン(約1,180億円、CHF、1CHF=約118円)を超えると見積もられている。なお、無料配布されているのはロシュ製の自己検査キットだが、スイス連邦競争委員会(COMCO)は4月1日、現在市場で販売されているJOINSTAR、Hotgen、LYSUN各社の自己検査キットの販売金額について、複数の販売会社が価格カルテルを行っている可能性があるとして、COMCOが調査を開始したと発表している。

(注)複数の人の検体を混ぜて一度に検査する方法。陰性の場合は検体の提出者全員が陰性と判断され、陽性の場合は個別に再度PCR検査を受け、陽性者を特定する。

(城倉ふみ、マリオ・マルケジニ)

(スイス)

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