武漢市、中小企業の発展に向けた支援政策を発表

(中国)

武漢発

2021年04月30日

中国・武漢市政府は4月28日、中小企業の負担軽減や成長促進などを目的とした「武漢市における中小企業の安定的な発展に向けた若干の政策外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を公布した。本政策の主な内容は以下のとおり。

  1. 社会保障サポートの延長:失業保険料と労災保険料の段階的な料率引き下げ措置(注1)を、2022年4月30日まで延長する。
  2. 税金の減免措置の実施:小規模・零細企業や個人事業主を対象に、年間課税所得額の100万元(約1,700万、1元=約17円)を超えない部分について、現行の優遇政策に基づき所得税を半減させる。また、製造業企業が研究開発を行うことで発生した研究開発費は、無形資産とせずに当期損益に計上されている場合、実際に発生した金額に基づき100%が税引き前に控除される。無形資産として計上されている場合は、無形資産原価に基づき200%を税引き前に償却する。対象期間は2021年1月1日から2022年12月31日まで。
  3. 用地コストの削減:土地の用途を変更しないことを前提に、中小企業が譲渡された工業用地を利用し、土地の利用率を高めて容積率を増加させた場合、土地譲渡金を増額して徴収しない。
  4. 企業の成長サポート:初めて一定規模以上(注2)の工業企業となった企業に対して、市レベルの奨励金の支給基準を20万元まで引き上げる。また、全ての区は市レベルの奨励金支給基準に従い、それと同等もしくはそれ以上の奨励金を支給する(計40万元以上の支給)。
  5. 工業技術改造におけるスマート設備の活用促進:企業が「武漢市における工業製品のプロモーション・活用指導目録外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」に記載されているスマート設備や先進的な製造システムを購入してスマート化に取り組み、かつ武漢市のスマート化に関する支援基準に適合するプロジェクトの場合、2,000万元を上限に、補助金の支給金額を関連製品購入額の30%にまで引き上げる。

(注1)失業保険料の料率は引き続き1%に抑えられ、労災保険料は企業によって異なるものの、現行の料率からおおよそ半減される。

(注2)年間営業収入が2,000万元以上

(片小田廣大)

(中国)

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