政府が新型コロナ対策の新たなロックダウン規制発表

(バングラデシュ)

ダッカ発

2021年04月15日

バングラデシュ政府は4月12日、新型コロナウイルス対策のロックダウンに伴って同日以降に適用する新たな規制を発表した(添付資料・ジェトロ仮英訳参照)。当該規制は14日午前6時から4月21日午後11時59分まで適用される。主なポイントは以下のとおり。

  • 全ての政府系機関と民間の事務所は閉鎖され、全従業員は自分の居所にとどまらねばならない。ただし、空港や港、陸の通関施設は本措置の対象外で、稼働を継続する。
  • 全ての公共交通機関(道路、水路、鉄道と国内・国際航空便)は停止される。ただし、商品の輸送や生産活動、緊急サービスのための交通は本措置の対象外とする。
  • 工場は感染対策を講じた上で稼働可能とする。従業員の通勤では、事業者側が手配した交通手段を用いなければならない。
  • 治安や緊急のサービス、例えば、肥料・種苗・農薬・農業機器などの農業製品、穀物・食料品、救援活動、保健サービス、新型コロナウイルスワクチン接種、電気、水道、ガス、燃料、消防、港湾サービス(陸上、河川、海上)、電話、インターネット(公営・民営)、マスメディア(紙媒体・オンライン)、民間警備、郵便などに係る活動と、当該活動に係る移動は、本措置の対象外とする。
  • 薬や日用品の購入、医療サービス、遺体の埋葬など緊急の場合を除き、全ての者は原則として屋外に出てはならない。ただし、ワクチン接種のための外出は可能(その場合はワクチンカードの提示が必要)。
  • ホテル、レストランなど飲食店は正午~午後7時と午前0時~午前6時に限り、持ち帰りまたはオンラインでのみ営業可能。
  • 食料品や生活必需品を扱う店舗は、開放スペースで午前9時~午後3時に限り営業可能とする。ショッピングモールなど含むその他の商店は閉鎖される。
  • 関連の省・局は必要に応じ、本措置を補完する措置を講じることができる。

新たな規制適用の前日の13日には、必要な現金確保などのため、銀行の支店やATMに長蛇の列ができたもようだ。政府は同日、中央銀行に対し、貿易に係る国際決済を含む銀行の営業をロックダウン下でも継続できるよう要請したと報道されており(「ザ・デーリースター」紙4月13日)、各銀行の営業状況について、14日以降も確認が必要とみられる。

(山田和則)

(バングラデシュ)

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