ハンガリー、3月8日から2週間の行動制限措置の強化

(ハンガリー)

ブダペスト発

2021年03月05日

ハンガリーのグヤーシュ・ゲルゲイ首相府長官は3月4日、新型コロナウイルス第3波に伴う急速な感染拡大を受けて、一時的により厳しい追加的制限措置を導入すると発表した。グヤーシュ長官は「今、閉鎖しないと陽性者数や死者数が急増するだけでなく、経済活動の再開も遅くなる。予防接種は順調に進んでいるものの、そのスピードを上回る新規感染者数が報告されている。できるだけ早く通常の生活に戻すためにも、他人との接触の機会を大幅に減らす必要がある」と説明した。

取られる措置の概要は以下のとおり。詳細は数日以内に発表される予定。

  • 幼稚園と小学校は3月8日から4月7日まで閉鎖。高校や大学などはオンライン授業を継続。
  • 食料品店、薬局、ドラッグストアなど生活に不可欠な店舗以外を3月8日から3月22日まで全て閉鎖。
  • 民間医療サービスを除く全てのサービス店を3月8日から22日まで閉鎖。
  • フィットネスジムは3月8日から22日まで閉鎖。スポーツの試合は、無観客でのみ開催可能。
  • 屋外での個人の運動は距離を保つことを条件に可能。
  • 出勤については現状のままとするが、特に小さな子供がいる家族に対しては在宅勤務を許可するよう求める。
  • 屋外の全ての場所でのマスク着用を義務付ける。
  • 入国管理を強化。ただし、トランジットや貨物輸送は制限されない。
  • 現在、ホテルや飲食業向けに行われている賃金補助と税控除の対象を、今回の制限を受ける全ての事業者に拡大。

グヤーシュ長官は「制限措置の終了時期は全国世論調査を基に3月17日の会議で決定する」とし、その上で「おそらく3月22日からの再開とするだろう」と付け加えた。

(バラジ・ラウラ、末廣徹)

(ハンガリー)

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