2020年の日本の対ASEAN直接投資、前年比4割減の2兆3,000億円

(ASEAN、日本)

バンコク発

2021年03月01日

財務省が2月8日に発表した国際収支統計(速報値)によると、2020年の日本のASEANへの対外直接投資(ネット、フロー)は前年比38.6%減の2兆2,906億円と、4年ぶりに減少した。ASEAN向けは日本の対外直接投資全体の12.2%を占め、中国向け(1兆2,865億円)を2倍程度上回り、欧州向け(2兆5,291億円)とほぼ同額、米国向け(5兆1,939億円)の約半分程度の規模となった(添付資料図参照)。

国別では、直接投資が多かった順に、シンガポールが48.3%減の9,024億円、タイが0.6%増の4,758億円、インドネシアが64.3%減の3,617億円、ベトナムが7.4%減の2,517億円、マレーシアが2.7倍増の1,789億円、フィリピンが23.2%減の1,421億円の順となった。その他ASEANはマイナス220億円(引き揚げ超過)だった。(添付資料図参照)

2020年に日本企業が発表した大型投資の例としては、3月のスズキのミャンマー新工場(約120億円)、8月の鹿島建設のシンガポールでの自社ビル開発(約77億円)、10月の日清食品ホールディングスによるタイ孫会社の増資(約152億円)、11月の太平洋セメントのフィリピン・セブ工場の生産増強(約300億円)などがあった。

経済情報データベース「SPEEDA」によると、2020年(注)の日本企業による在ASEAN企業のM&A件数は145件で、前年(275件)から半減した。大型M&A案件の事例としては、2月の味の素によるタイ子会社株式追加取得(約250億円)、4月の明治によるシンガポール企業オーストアジア社の株式25%取得(約280億円)、同月の太平洋セメントによるセメン・インドネシアとの資本提携(約200億~250億円)、8月の日本ペイントによるアジアにおける合弁事業の完全子会社化とインドネシア事業買収(約1兆2,851億円)、9月の住友生命によるシンガポールライフへの追加出資(約250億円)などがあった。

(注)観測日ベース、実際の払い込み時期は2021年の案件もある。

(北見創)

(ASEAN、日本)

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