ニュージーランド航空、IATAトラベルパスの4月試験運用を発表

(ニュージーランド)

アジア大洋州課

2021年03月05日

ニュージーランド航空は2月22日、オークランド~シドニーのルートで国際航空運送協会(IATA)が開発したトラベルパス(IATAトラベルパス)を4月に試験運用すると発表した。

IATAトラベルパスとは、新型コロナウイルス検査または予防接種に関する政府の要件に沿って、乗客が旅行を簡単かつ安全に管理できるモバイルアプリ。このアプリは相互運用可能な4つの独立した機能で構成し、「非接触型トラベルアプリ」が中心となる。機能の1つ目は、乗客が目的地の入国制限や検査および予防接種の要件を知ることができる。2つ目は、乗客に出発地や目的地で検査を受診できる検査センターや試験所の場所、利用可能な検査の種類を提供できる。3つ目は、検査結果や予防接種証明書を安全に「非接触型トラベルアプリ」に結び付けて送信する。4つ目は、「非接触型トラベルアプリ」を使用して従来のパスポートの電子版の役割を果たすデジタルパスポートを作成し、検査や予防接種の結果を受け取る。それらが目的地の規制を満たしているかどうかなどの自動確認を行い、要件を満たしていると、「OK to Travel」の証明が発行される。その後、乗客が結果を共有するボタンを押すことによって、航空会社や政府と検査情報などが共有される仕組みだ。

IATAの空港・旅客・貨物・セキュリティー担当上級副所長のニック・カリーン氏は「IATAトラベルパスは新型コロナウイルス禍の中で海外旅行を可能にするための重要なステップで、検査データなどに基づいて全ての政府に国境を再開する自信を与え、旅行者も旅行しやすくなる」と述べている。トラベルパスの試験運用はシンガポール航空で既に12月に始まっており、エミレーツ航空やエティハド航空、カタール航空もこれから試験運用を行う予定だ。

ニュージーランドでは、新型コロナウイルスの市中感染が再発し、2月28日に警報レベルがオークランドでレベル3、その他の地域はレベル2に引き上げられている。

(坂本未侑)

(ニュージーランド)

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