行動制限措置を1週間延長、緩和はワクチン接種者数にひもづけか

(ハンガリー)

ブダペスト発

2021年03月22日

ハンガリーのオルバーン・ビクトル首相は3月19日、定例のラジオインタビューで、新型コロナウイルス対策として3月8日から2週間としている行動制限措置について、3月22日以降も少なくとも1週間は延長すると発表した。

オルバーン首相は「病床数や人工呼吸器数にまだ余裕はあるものの、第3波の感染力は強力だ。新規感染者数や死者数などは増加の一途を続けており、いまは制限を緩める環境ではない」とした。ただし、制限措置の強化は考えておらず、経済再開にはワクチン接種を受けている人数を増やすことが最善の策として、接種を受けるよう促した。制限措置の緩和時期についても、「ワクチン接種者が250万人に達した時となるだろう」と、緩和の明確な基準を初めて示した。オルバーン首相は「金曜日(19日)には150万人超が接種を受けており、感染が確認された者を加えると、約200万人が免疫を持っていることになる」と話し、緩和開始の目標値に近づいていることを示唆した。

なお、延長期間については、前回の2週間から1週間に縮めているが、これは「1週間以内に多くのことが変化する可能性がある」ためとしている。

(注)19日の新規感染者数は1万759人(初の1万人超え)、死亡者数は213人。

(バラジ・ラウラ、末廣徹)

(ハンガリー)

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