エチオピア航空、旅行の安全性高めるトラベルパス導入へ

(エチオピア)

アディスアベバ発

2021年03月26日

エチオピア航空がアフリカ連合(AU)傘下のアフリカ疾病予防管理センター(アフリカCDC)と連携して、各国の渡航規制情報やPCR陰性証明結果を電子的に扱うプラットフォーム「トラベルパス」を導入する。同航空が3月17日に発表した。トラベルパスは、新型コロナウイルス感染が収まりを見せない中で、旅行の安全性を高めるために、AUが進める独自のプロジェクトで、技術提供には、開発金融機関などが参加するパナ・バイオス(PanaBIOS)コンソーシアムや、ジンバブエに出自を持ちアフリカで広く通信事業を展開するエコネットが協力している。

ジェトロは3月25日にアフリカCDCウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから渡航規制を確認した。入力画面でエチオピア・ボレ国際空港と日本・成田空港間を選択したところ、両航路ともに「情報なし」となるため、実際の運用はまだ限定的とみられる。このプラットフォームは、渡航前に受診するPCR検査の陰性証明結果を電子登録することで、出発地や到着地の空港での確認手続きをスムーズに行うことができるとされ、本格運用には各国空港や検疫当局の参加が必要とみられる。エチオピア航空は新型コロナウイルス対策として、いち早く貨物輸送に注力し始めた(2020年6月9日記事参照)。アフリカ各国で新型コロナワクチン接種が始まる中、旅客需要の再度の取り込みを見据えて、ここでも新進気鋭さを印象付けている。

(関隆夫)

(エチオピア)

ビジネス短信 c2fc720d5d04ae37