家庭で楽しむ和牛・日本酒PRオンラインイベントを開催

(米国)

シカゴ発

2021年03月22日

ジェトロおよびJFOODO(日本食品海外プロモーションセンター)は2021年2~3月に、和牛と日本酒のプロモーションイベントを米国向けに計3回オンラインで開催した。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、オンラインショップを通じた和牛や日本酒の購入が増加していることを受け、消費者を対象に家庭での楽しみ方を提案した。

まず、2月24日と3月4日には「THE ULTIMATE JAPANESE EXPERIENCE(最高の日本食材に出会う)」と題して、和牛と日本酒とのペアリングに関するオンラインイベントを開催した。全米でレストランを展開する、シェフのチャーリー・パーマー氏は和牛の串焼きやしゃぶしゃぶの調理方法を用いたオリジナルレシピの料理デモを行い、和牛の調理の仕方や米国産牛肉との比較についても解説。また、グルメインフルエンサーのベン・ホン氏も参加し、イベント後に自身のSNSのアカウントを通じて、和牛・日本酒の情報を拡散した。全米から合計で60世帯以上が参加し、和牛オンラインショップから事前に配布されたサンプルを使って、イベント中にその場で料理している参加者も多数見受けられた。

パーマー氏らとともに登壇した日本酒の専門家は、日本酒の基礎知識に加え、料理と相性のよい日本酒の選び方についても解説。イベント参加者は「今後、オンラインショップからの購入を検討する」「日本酒と和牛のペアリングは新しい経験」などのコメントが寄せられた。

写真 パーマー氏考案のしゃぶしゃぶの調理方法を用いた料理と日本酒(ベン・ホン氏提供)

パーマー氏考案のしゃぶしゃぶの調理方法を用いた料理と日本酒(ベン・ホン氏提供)

新たな日本酒の楽しみ方を提案

3月12日には、米国で著名なワイン専門誌「ワイン・エンスージアスト」とコラボレーションして、「Sake Tips and Tasting(日本酒を知る、飲む) 」と題したオンラインイベントを開催した。同誌の編集者のアナ・リー氏、日本酒PR会社サケディスカバリーズからミス日本酒USA(注1)のジェシカ・ジョリー氏、日本酒輸入会社ジョートー・サケの創業者で酒サムライ(注2)のヘンリー・サイデル氏の3人を講師に迎え、約120人の参加者が日本酒について学んだ。先着100人には日本酒の試飲キットが事前に配布され、講師らと共に試飲を楽しんだ。ここでは、日本酒の基礎知識のみならず、酒器や日本食以外の料理とのペアリングなどについても伝えられ、日本食レストランで和食とともに飲むだけではない、日本酒の新たな楽しみ方についても紹介した。

本取り組みではオンライン販売業者との提携により、参加者にはイベント後に電子割引クーポンが配布され、実際に購入した参加者もいた。アフターコロナにおいて、和牛や日本酒のオンラインショップを通じた購入が選択肢の1つとして、一層定着することが期待される。

(注1)日本酒と日本文化の魅力を日本国内外に発信する親善大使。2016年に海外初として、ミス日本酒USA選考会がニューヨークで開催された。

(注2)日本酒造青年協議会が、日本酒文化の素晴らしさを世界に広めようと尽力している人に与える称号。

(大土萌子)

(米国)

ビジネス短信 b9a2307294a69af8