中米4カ国に続き、パナマとのFTAが3月1日に発効

(韓国、中米、パナマ)

ソウル発

2021年03月01日

韓国の産業通商資源部は2月25日、中米諸国(ニカラグア、ホンジュラス、コスタリカ、エルサルバドル)およびパナマとの自由貿易協定(FTA)のうち、唯一未発効だったパナマ側の批准手続きが完了し、3月1日から中米4カ国とパナマとのFTAが完全に発効すると発表した。FTAの内容は韓国政府のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから入手が可能。

中米4カ国とパナマのFTAは、2010年に共同研究が開始され、7回の交渉会合を経て2018年2月に正式に署名した。2019年10月1日からニカラグア、ホンジュラス、2019年11月1日からコスタリカ、2020年1月1日からエルサルバドルとの間で順次発効し、今回はパナマの協定批准手続きも完了した。

関税引き下げ分野では、韓国の関税撤廃率は品目ベースで95.6%、輸入額ベースで99.5%となり、パナマは品目ベースで95.3%、輸入額ベースで99.3%と、高水準での自由化になった。韓国側は、特に、パナマ産コーヒー豆に対する関税を即時撤廃することで、加工したコーヒーを第三国に輸出する際の競争力の強化につながるとしている。

ルール分野では、WTO政府調達協定(GPA)未加入の中米4カ国とパナマの間で、政府調達市場が開放され、韓国のエネルギー、インフラ、建設分野などの企業の同地域におけるプロジェクト参画の拡大が期待される。

同部のキム・ジョンフェ通商交渉室長は同日、中米とのFTA発効を記念し、在中米4カ国およびパナマの大使と懇談会を開催した。中米4カ国およびパナマの大使は、新型コロナウイルスの影響で同地域の景気低迷が長期化している中、韓国とのFTA発効が経済回復の足掛かりとなることに期待を示した。また、同協定に未参加のグアテマラなど周辺国の参加も議論していくとした。

(当間正明)

(韓国、中米、パナマ)

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