税関総署、3月1日から台湾産パイナップル輸入を暫時停止

(中国)

北京発

2021年03月03日

中国海関総署(税関総署)動植物検疫司は2月26日付の通知で、台湾産パイナップルの輸入通関申告の受け付けを3月1日から暫時停止すると発表した(注)。通知によると、2020年以降、台湾から輸入されたパイナップルの検疫で有害な生物が複数回にわたって検出されたとして、植物感染症リスクを防止するため、関連する法律法規や標準に基づき、今回の措置を決定したとしている。

国務院台湾事務弁公室(国台弁)の馬暁光報道官は26日、今回の税関の措置について、通常のバイオセーフティーのための措置であり、科学的かつ合理的で、関連する法律・法規や標準に沿ったものだと指摘した。3月1日には国台弁の朱凤蓮報道官が、同措置が通常の措置で完全に合理的で必要なものと再度指摘した上で、台湾当局(中国語原文では「民進党当局」と記載)は技術的な問題を悪意をもって読み取り、攻撃・中傷の口実にしていると批判した。

中国のパイナップル(HS08043000)輸入額をグローバル・トレード・アトラスで国・地域別にみると、台湾はフィリピンに次いで第2位の輸入元となっている。2020年の台湾産パイナップルの輸入額は前年比22.2%減の5,167万7,000ドルだった(添付資料表参照)。

(注)同通知は、税関総署動植物検疫司から税関総署広東分署と直属の各地税関に宛てて出されたもの。

(小宮昇平)

(中国)

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