2020年GDP成長率、3.6%減のマイナス成長、前年比5.9ポイント落ち込み

(スリランカ)

アジア大洋州課

2021年03月24日

スリランカのセンサス統計局は3月16日、2020年のGDP成長率はマイナス3.6%だったと発表した。2019年の2.3%成長からは5.9ポイントの落ち込みとなった。新型コロナウイルスの影響がマイナス成長の主因だ。特に、第2四半期(4~6月)は、主要な工業地区のコロンボ県やガンパハ県でのロックダウンの影響から、成長率は前例のない16.4%のマイナス成長となった。第3四半期(7~9月)は経済活動の平準化に伴い、成長率は1.3%のプラス成長に回復し、第4四半期(10~12月)は新型コロナ第2波の影響があったものの、経済活動は継続されたことで、1.3%と引き続きプラス成長は確保した。

主要産業別にGDPをみた場合、史上初めて農林水産業、工業、サービスの各部門がそれぞれマイナス成長となった。農林水産業は2.4%減、工業は6.9%減、サービス業は1.5%減だった。統計局は、3部門のマイナス成長が新型コロナの影響の大きさを物語るとしている。新型コロナの影響が特に大きかった部門として、製造業、建設業、鉱業、輸送、旅行、不動産、個人向けサービス業、農林水産業を挙げた。

(新田浩之)

(スリランカ)

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