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ECB、現行の金融政策維持、緊急購入プログラムの実施をさらに加速

(EU、ユーロ圏)

デュッセルドルフ発

2021年03月12日

欧州中央銀行(ECB)は3月11日、ドイツ・フランクフルトで開催した政策理事会後の記者会見で、緊急対策として打ち出した資産購入プログラム「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)」を1兆8,500億ユーロの規模で2022年3月まで、あるいは政策理事会が新型コロナウイルス危機が終わったと判断できる時まで継続する方針を維持外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。さらに、資金調達環境とインフレ見通しを踏まえ、政策理事会はPEPPを通じた購入について、次の四半期は2021年の最初の数カ月間より大幅に加速するとの見通しを示した。クリスティーヌ・ラガルドECB総裁は同プログラムについて、良好な資金調達状況を達成できる場合は、必ずしもこの上限額まで資産購入を行わない一方、必要に応じて購入規模を再度調整する可能性も引き続き示した。PEPPを通じて購入し保有する債券・国債の償還後の再投資については、少なくとも2023年末まで継続するとした。

ユーロシステムによる債券・国債の購入プログラム(APP:asset purchase programme)についても、月額200億ユーロ規模の購入を継続する。緩和政策の効果を高めるため、資産購入は金利引き上げ開始前まで「必要な限り」継続するとし、APPの下で購入し保有する債券・国債の再投資については、主要政策金利の引き上げ開始以降も必要な限り続ける方針をあらためて示した。貸し出し条件付き長期資金供給オペレーション(TLTRO-III:Targeted longer-term refinancing operations)も継続する。

なお、政策金利(主要リファイナンス・オペ金利)を0.00%、限界貸付ファシリティー金利(オーバーナイト貸し出し、翌日返済)を0.25%、預金ファシリティー金利をマイナス0.50%にそれぞれ据え置く。

ラガルド総裁は記者会見で、全体的な経済状況が2021年中に改善する予想である一方、短期的な経済見通しについて、特に新型コロナウイルス感染状況とワクチン接種の進度に関する不確実な状況が継続すると指摘。「ユーロ圏の中期的な成長見通しのリスクはより均衡を図った状況になっているものの、短期的に下振れリスクが依然として残っている」とした。

ユーロ圏の2021年経済成長予測をわずかに上方修正

記者会見に合わせて発表されたユーロ圏に関するECBスタッフマクロ経済予測外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、2021年の実質GDP成長率を前回(2020年12月)予測値の3.9%から4.0%にわずかに上方修正した(添付資料表参照)。個人消費を前回予測から1.3ポイント引き下げ、輸入を0.3ポイント引き上げた一方、政府支出を0.4ポイント、総固定資本形成を0.5ポイント、輸出を1.0ポイント引き上げている。一方、2022年については4.2%から4.1%にわずかに下方修正、2023年については2.1%と前回発表の予測を維持した。消費者物価指数上昇率については、2021年は1.5%、2022年は1.2%に、ぞれぞれ前回予測から上方修正した。2023年は1.4%と前回発表の見通しを維持した。

(ベアナデット・マイヤー、木場亮)

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