緊急事態宣言を4月末まで延長、聖週間の祝日期間は全国一律ロックダウン

(ペルー)

リマ発

2021年03月30日

ペルー首相府(PCM)は3月27日、3月31日に期限を迎える緊急事態宣言を4月1日から30日まで延長する大統領令第058-2021-PCM号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを官報公示した。また、同大統領令には、3月29日~4月11日の新たな感染警戒レベル別の規制内容についても含まれている。保健省(MINSA)発表の実効再生産数(Rt)で1.3(全国平均1.4)を記録している首都リマは、前回に引き続き「最上級警戒レベル」にとどまった。なお、入国規制については英国、南アフリカ共和国、ブラジルからの非居住外国人の入国禁止措置が4月11日まで延長されている(その他の規制対象地域と内容については添付資料表参照)。

一方、政府は同大統領令で、カトリックの聖週間の祝日期間に当たる4月1日から4日にかけての規制内容を別途設けた。具体的には、同期間中は全国一律に完全ロックダウンが敷かれ、食品や薬品の買い出しやレストランでの持ち帰り品の受け取り以外の外出は一切禁止される。また、私有車の利用は禁止され、徒歩または自転車のみでの移動のみが許される。その他の規制内容は以下のとおり。

  1. スーパーマーケット、食品市場、薬局など生活必需品の小売店(営業時間は午前4時から午後6時まで)
  2. 薬局の宅配サービス(24時間対応可能)
  3. レストランの宅配サービス(午前4時から午後11時まで)
  4. 教育機関従事者や教育機関契約先による教材の配布
  5. 州をまたぐ交通機関の停止(4月1~3日)

なお、政府は聖週間の祝日期間中も全国ワクチン接種計画を進行させるとしており、既に同計画の第1段階対象者(医療従事者、警察・軍部従事者、高齢者など55万人)の1回目接種を終え、2回目接種も3月29日時点で62.1%に達している。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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