第13回共産党大会の決議を公表、2045年に先進国入り目指す

(ベトナム)

ハノイ発

2021年03月02日

第13回共産党全国代表者大会の公式サイトは2月26日、同大会の決議内容を公表した。ベトナム共産党は1月25日から2月1日までの間、ハノイ市内の国家会議場で第13回共産党全国代表者大会を開催。第13期党指導部の人事決定(2021年2月8日記事参照)を行ったほか、第12期(2016~2020年)決議の実施評価と今後の党および国家の方針決定をした。中長期の目標と2021~2025年の主要な社会・経済発展の指標は、以下のとおり示された。

中長期の目標

  1. 2025年(南北統一50周年)までに、近代的工業を有する発展途上国として、下位中所得国を脱する。
  2. 2030年(党設立100周年)までに、近代的工業を有する上位中所得国となる。
  3. 2045年(建国100周年)までに、高所得の先進国となる。

2021~2025年の主要な社会・経済発展の指標

○経済面

  1. GDP成長率は5年間で平均6.5~7.0%
  2. 1人当たりGDPは4,700~5,000ドル
  3. 経済成長に対する全要素生産性(TFP)寄与率は約45%
  4. 労働生産性の上昇率は年平均6.5%超え
  5. 都市化率は約45%
  6. GDPに占める製造業の割合は25%超え
  7. GDPに占めるデジタル経済の割合は約20%

○社会面

  1. 農業就業者の割合は約25%
  2. 訓練を受けた労働者の割合は70%
  3. 都市部の失業率は4%未満
  4. 多次元貧困率は毎年1.0~1.5ポイント減を維持
  5. 1万人当たりの医師数10人および病床数30床
  6. 健康保険の加入率は人口の約95%
  7. 平均寿命は74.5歳
  8. 新農村基準〔注〕を満たす村の割合は80%以上。そのうち10%以上がより高度なモデル農村の基準を満たす

○環境面

  1. 集中型給水システムを通じて清潔な水にアクセスできる都市住民の割合は95~100%、農村住民の割合は93~95%。
  2. 都市部の日常生活における固形廃棄物の収集・処理の割合は90%
  3. 環境標準を満たす集中型排水処理システムが整備された工業団地・輸出加工区の割合は92%
  4. 深刻な環境汚染を引き起こす事業所は完全撤廃
  5. 森林被覆率は42%を維持

〔注〕農村が達成すべき計画、経済・社会インフラ、経済活動・生産組織、文化・社会・環境、政治システムの基準を示したもの。5カ年ごとに首相決定によって定められる。

(グエン・ラン)

(ベトナム)

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