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大連の日本料理店、日本酒調達に意欲も価格が課題

(中国)

大連発

2021年03月26日

ジェトロは3月18日、大連で東北3省初の日本酒に特化したイベントとなる「日本酒プロモーション・商談会」を開催した。大連の日本料理店33店舗と日本酒のインポーターや卸業者6社を招き、日本酒の基礎知識の説明や中国への輸出実績のない花酵母で作られた日本酒の紹介を行い、続けて商談を実施した。

イベントの冒頭で、大連市在住の利き酒師が日本酒の温度管理の重要性とその理由などについて講演した。利き酒師によると、大連の日本料理店では、高価格〔一般的に1,000元(約1万6,000円、1元=約16円)以上〕の日本酒を除き、常温で保存される場合が多く、開封後、焼酎のように長期保存できると勘違いし、クレームや賠償につながるケースもあると指摘した。来場者からは「温度管理の重要性をあらためて認識した」とのコメントが多く寄せられた。

来場者の試飲に使用した日本酒は、これまで対中輸出実績のない花酵母シリーズの3銘柄(純米吟醸と純米大吟醸)で、それぞれ山口県、岩手県、愛媛県産だ。試飲時に来場者60人にアンケートを実施したところ、日本酒の選定時に最も注目する点は「味」だった。フルーティーでやや甘口の品種は女性、白酒に似た濃い口の品種は男性からの評価が高い傾向がみられる。適正な小売価格としては、1本当たり200~500元に回答が集中した。

大連には日本料理店が約200店舗あるとされるが、うち、日本酒を含む日本産食材を多く取り扱う店舗は約50店舗に限られる。同イベントの開催前に、42店舗を対象に日本酒の販売状況を確認したところ、主な消費者は30~50代の中国人男性で、売れ筋商品の上位3種は、「獺祭」「松竹梅」「菊正宗」だった。1店舗当たりの日本産の日本酒の取扱商品数は平均10数種類で、今後も継続的な調達に意欲を示す店舗が多いことから、市場拡大の余地があるといえる。

大連の日本料理店関係者によると、中国東北地域では1本当たり500元を超える日本酒は割高で、一般消費者からは敬遠される傾向にある。一方、接待には高級な日本料理店を利用する場合が多く、あえて高価な日本酒を利用するが、「獺祭」や「十四代」など中国国内での認知度が高いブランドが選ばれやすい。日本企業が市場参入を検討する際には、自社の商品を取り扱うインポーターや卸業者とよく相談し、各商品に合う価格設定やブランド戦略を講じる必要があるだろう。

写真 利き酒師による講演の様子(ジェトロ撮影)

利き酒師による講演の様子(ジェトロ撮影)

写真 商談の様子(ジェトロ撮影)

商談の様子(ジェトロ撮影)

(呉冬梅、王哲)

(中国)

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