2025年までに全国7万の工場のグリーン・ファクトリー化推進

(タイ)

バンコク発

2021年03月17日

タイのスリヤ・ジュンルンルアンキット工業相は3月10日、2025年までに国内の7万1,130工場の全てにグリーン産業認証を取得させ、「グリーン・ファクトリー」化を推進するよう工業省工業局(DIW)に指示したことを明らかにした(工業省発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

今回の発表は、タイ政府が推進するバイオ・循環型・グリーン(BCG)経済モデルに沿ったもので、政府の「グリーン産業の企業の促進と発展のための行動計画」(2021~2037年)の一環。同計画では、企業の事業効率の向上や環境面での品質改善などに重点を置いている。

DIWのプラコップ・ウィウィッジンダ局長によると、工業省は2011年にグリーン産業プロジェクトを立ち上げ、企業の環境への配慮や社会的責任を促進する取り組みを行っている。1月末時点でグリーン産業認証を取得した工場は約2万社に上る。工業省はタイ環境研究所とともに、環境に配慮して生産された製品であることを示す「グリーンラベル」も発行している。

画像 タイ環境研究所とタイ工業省が発行するグリーンラベル(画像出所:タイ環境研究所)

タイ環境研究所とタイ工業省が発行するグリーンラベル(画像出所:タイ環境研究所)

DIWは2021年、工場でのグリーン産業認証の取得を推進するため、(1)企業のグリーン産業に向けた事業支援、(2)水消費量の削減、クリーンな生産方法の技術移転、(3)環境マネジメントや循環経済システムを通じた工場の持続可能性の推進などの事業を実施している。

DIWは、事業者がグリーン産業認証を申請するためのガイドラインとして、eラーニング外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますグリーン産業マニュアルPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)をウェブサイト上で提供している。マニュアルでは、グリーン産業の定義や原則、実践に向けたガイドライン、グリーン産業認証の取得手順などが記載されている。

(シリンポーン・パックピンペット、北見創)

(タイ)

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