車載用半導体不足の解消に向け韓国政府が支援

(韓国)

中国北アジア課

2021年03月16日

韓国政府は3月10日、「第6回イノベーション成長ビッグ3推進会議」を開催し、関係省庁合同で「車載用半導体の短期需要への対応と産業力の強化戦略」を発表した。

最近、世界の自動車業界で、車載用半導体不足が各国の自動車生産に深刻な影響を及ぼしている。韓国政府は、こうした車載用半導体不足が2021年の第3四半期まで続くと予測しており、短期的な需要への対応のため官民協力し、台湾など海外主要国・地域の半導体企業、団体などと協議を進めていることを明らかにした。

そのほか、自動車生産に支障をきたさないよう、車載用半導体部品の通関迅速化や航空輸送時の特例運賃設定などの支援を行うほか、車載用半導体調達のために出入国するビジネス関係者には、韓国での隔離免除や、優先的に新型コロナワクチンを接種できる制度を整える予定だ。

中長期的な対策としては、2022年までに、電気自動車(EV)や自動運転車など未来車のためのコア半導体技術の研究開発(R&D)に2,047億ウォン(約197億円、1ウォン=約0.096円)を支援することにしたほか、車載用半導体の量産に向けたプロトタイプ製作支援、自動車産業と半導体産業の業界間連携・協力体制の構築などを進める計画だ。

(友田大介)

(韓国)

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