2021年のコアインフレ率、52%と厳しい見通し

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2021年02月15日

アルゼンチン中央銀行は2月5日、国内外41人の民間エコノミストを対象に1月27~29日に実施したアンケート結果に基づき、最新の経済見通しの集計中央値(REM)を発表した(添付資料表参照)。

2021年の消費者物価上昇率(総合インフレ率)見通しは50.0%、コア物価上昇率(コアインフレ率)は52.0%と、前回調査比でそれぞれ0.2ポイント、2.0ポイント増加した。過去6カ月の予測値が最も実績値に近かったエコノミスト上位10人の予測値は、総合インフレ率が44.9%、コアインフレ率は49.3%となっており、政府による価格統制の及ばない財・サービスのインフレ抑制は困難との見方を示している。

2021年12月の為替レートの月平均値見通しは1ドル125.00ペソで、前回調査比0.8ペソ高だった。2020年12月の公定レートの月平均値82.64ペソから51.3%下落する見通しだ。

2021年の実質GDP成長率見通しは5.5%で、前回調査比で増減はなかった。

2021年の輸出額(FOB)は607億8,350万ドル、輸入額(CIF)は485億3,000万ドル、貿易収支は122億5,350万ドルの黒字となる見通しだ。エコノミストらは輸出入額ともに前回調査比で増加するとしたが、輸出額の増加幅が大きく、貿易黒字額は前回調査比で4億4,210万ドル増となった。

2021年〔第4四半期(10~12月)〕の完全失業率の見通しは11.0%となっている。

2月6日付の現地紙「ラ・ナシオン」(電子版)は、中間選挙が実施される2021年、政府はインフレ、特に食料品価格の抑制を新型コロナウイルスワクチン接種の次に重要視していると伝えている。しかし、2020年9月に国会に提出された2021年度予算法案での政府のインフレ率見通しは29%と、今回のREMの結果と大きく乖離している。IMFとの債務リスケ交渉を抱えて財政赤字を抑制しなければならない中、フェルナンデス大統領は食料品の価格抑制を目的に農産品の輸出税引き上げを示唆しており、農業セクターは警戒を強めている。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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