再生可能エネルギー発電の固定買い取り価格を発表

(トルコ)

イスタンブール発

2021年02月08日

トルコ政府は1月30日、再生可能エネルギー源支援メカニズム(YEKDEM)の枠組みにおける、2021年7月1日~2025年12月31日の間に発電事業を開始する発電所向けの固定価格買い取り制度(FIT制度)の適用価格を発表した(1月30日付官報大統領令3453号PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))(添付資料表1、表2参照)。

上記官報によると、1キロワット時当たりの買い取り価格は、ドルベースからトルコ・リラベースに変更となり、価格は約23~67%引き下げられた。買い取り期間は10年間となっている。また、国産機器の使用に対する優遇措置として、5年間は1キロワット時当たり8クルシュ(0.08リラ)が固定価格に上乗せされる。

なお、FIT制度の適用価格は、四半期ごとに為替相場に従って更新される。更新の上限は、トルコ中央銀行の1日当たりの対ドル為替レート(買い)の平均値から計算される。最初の更新は2021年4月1日に行われる予定。

現地報道では、トルコ電力発電協会(EUD)のジェム・アーシュク会長は「不明瞭だった2020年6月以降の再生エネルギー発電計画に対するFIT価格が、今回の発表で明確になった。国産機器の使用に対する補助金が維持されていることも、前向きにとらえている。しかし、FIT価格そのものが低いため、この価格では地熱発電はできないし、風力発電と太陽光発電も、かなり限られた地域以外では、利益を上げることが難しいだろう」と述べた上で、為替動向によっては再生可能エネルギー投資の資金調達コストも増加する、との見解を示した。

(エライ・バシュ)

(トルコ)

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