航空会社は在外ミャンマー人救援便開始の準備、企業は航空物流回復も期待

(ミャンマー)

アジア大洋州課

2021年02月03日

在マレーシアと在韓国のミャンマー大使館フェイスブック上では、ミャンマー国外に居住し、新型コロナウイルスの影響により帰国を希望するミャンマー人の救援を目的とした救援便の再開を周知している。クアラルンプール発ヤンゴン行きは2月3日に運航が再開される。また、国営航空会社ミャンマーナショナル航空(MNA)はフェイスブック上で、国内線運航と国際線の救援便運航2月4日から再開すると発表。2月1日の国軍による権力掌握によりヤンゴン国際空港は封鎖状態で、現地紙は4月30日まで封鎖の可能性を報じていた。2日時点では、空港へ通じる道路はバリケードにより通行できない状況にあり、航空輸送も停止状態となっていたが、企業関係者は空港封鎖の解除による物流などの回復に期待を寄せている。

ミャンマー日本商工会議所運輸部会によると、2日時点では空港封鎖に伴い航空輸送が停止され、1月31日までに到着していた輸入航空貨物の申告・引き取りができない状況だという。他方、港湾輸送業務は通常どおり稼働しており、通関システムMACCSへのアクセスも可能だという。陸上輸送について、東西経済回廊上のタイ国境に接するミャワディを経由した輸送も通常どおり可能だ。また、ヤンゴンやティラワSEZ内、ミャワディの税関は通常どおり稼働し、輸入申告・納税も可能となっているようだ。

国軍が権力を掌握した2月1日は、納税ができないなどの影響により貨物の動きが停滞したが、2日時点では航空貨物を除いて正常化しつつある。外国からの救援便の運行再開に伴いヤンゴン国際空港の封鎖が解除され、陸路・空路・海運の全ての税関業務が正常化することが期待される。

(ミャンマー)

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