第4四半期の失業率、4.9%に改善

(ニュージーランド)

シドニー発

2021年02月04日

ニュージーランド統計局は2月3日、2020年第4四半期(10~12月)の失業率(季節調整値)が4.9%となり、前期から0.4ポイント改善したと発表した。失業者数は1万人減少して14万1,000人となった。

就業者数は1万7,000人増加して273万4,000人となり、就業率は0.4ポイント上昇して66.8%となった。また、実労働時間は4.5%増の9,570万時間、労働参加率は0.1ポイント上昇の70.2%、労働力の未活用率は1.3ポイント低下の11.9%となった。

ただし、前年同期比でみると、失業率は0.8ポイント悪化し、失業者数は21.9%増加した。同様に、就業者数は前年同期比0.7%増とわずかな伸びだった。

同局によると、全ての産業で等しく雇用が伸びたわけではなく、観光関連産業の減少分を建設業が相殺したという。建設業界で働く労働者は2020年通年で2万1,000人増加し、27万8,300人に達した。同局は、新型コロナウイルス感染拡大防止のための制限措置による建設工事の遅延や、制限措置解除後に認可された建設事業の増加によるものと分析している。

グラント・ロバートソン財務相は「今回の失業率の改善は、12月時点の政府予想(6.0%)を上回る結果になった」と歓迎した。また「新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける中、雇用を重視し、企業と家庭を支援する政府の施策が奏功している」と強調した。

(住裕美)

(ニュージーランド)

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