ミャンマー国軍が閣僚名簿を発表、銀行業務はほぼ正常化

(ミャンマー)

アジア大洋州課

2021年02月02日

ミャンマー国軍系放送局「ミャワディ」は2月1日夜、「国権を委譲された国軍司令官は行政および司法を適切な組織・人物に任命できる」と定める憲法419条に基づき、新しい閣僚の任命やNLD(国民民主連盟)政権時の副大臣の解職、連邦最高裁判所長官および官区域・州高等裁判所長官の留任などの人事を発表した。この発表では、USDP(連邦団結発展党)政権下(2011~2016年)の外相を務めたワナマウンルイン氏が外相に任命されたほか、NLD政権時に、投資・対外経済関係省事務次官だったアウンナインウー氏(国軍出身)が同省大臣として任命された。アウンナインウー氏は、投資企業管理局(DICA)の局長兼ミャンマー投資委員会の事務局も歴任した実績があり、内外投資家から投資や経済分野に精通している、との評価がある。商業相、建設相、電力エネルギー相などの閣僚はまだ発表されていない。また、副大臣の解職名簿には、経済や投資政策に精通したセアウン計画・財務・工業副大臣も含まれた。

通信インフラ回復による銀行業務の再開

国軍が政権を掌握した2月1日の午後までは、携帯電話やインターネットなどの遮断などに伴い、ATMや銀行業務などに影響があり、一部の銀行は早々に業務を閉鎖した。ミャンマー銀行協会は、協会傘下の全ての銀行業務を一時停止し、中央銀行に確認のうえ、業務再開を通知する旨を1日に文書で通知していた。その後、同協会は同日中に、翌2日から通常業務を再開できることを発表し、2日現在はおおよそ通常どおりに銀行業務は稼働している。

(ミャンマー)

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