米ロサンゼルス郡の経済見通し、2021年2.8%、2022年4.2%のプラス成長予測

(米国)

ロサンゼルス発

2021年02月24日

米国ロサンゼルス郡経済開発公社(LAEDC)は2月17日、2021年と2022年の経済見通しを公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同郡の経済は、2020年に新型コロナウイルスの影響で一時的に落ち込んだものの、2021年以降は回復に向かうと予測している。

LAEDCのレポートによると、ロサンゼルス郡の実質GDP成長率は2020年にマイナス3.0%を記録した後、2021年は2.8%、2022年に4.2%の、それぞれプラス成長になると見込んでいる(添付資料表参照)。

失業率については、2020年は13.59%まで上昇した(注)が、2021年9.27%、2022年8.14%と低下していくと見込んでいる。今回の経済見通しの公表に先立つ2月9日、LAEDCは「経済的回復力への道筋」と題するレポートを公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、雇用者数は2024年までに感染拡大前の水準を回復するとの見方を示しているものの、職種によって回復に要する時間は違ってくるとみられる。

同レポートでは、2020年1月と11月中旬時点を比較し、低所得者(年収2万7,000ドル未満)の雇用が26%減少しているのに対し、高所得者(年収6万ドル超)の雇用は0.6%の減少にとどまっており、感染症による経済的な打撃が有色人種や女性、教育水準が低い人々といった経済的な弱者に偏っている点を指摘している。ロサンゼルス郡の今後の経済回復は、こうした経済的弱者への雇用対策が鍵を握っていることを示している。

今回の経済見通しは、現在のペースでワクチン配布が行なわれるとともに、対面サービスを提供する経済活動が2021年第3四半期(7~9月)に正常化するという前提の下で試算している。そのため、今後の実際の経済は、感染状況やビジネスに対する規制、ワクチン接種の動向に左右される点に留意が必要といえる。

(注)2018年4.62%、2019年4.44%。

(永田光)

(米国)

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