1月23日から国際空港を再開、外国人観光客を受け入れへ

(スリランカ)

コロンボ発

2021年01月20日

スリランカ政府は1月23日から外国からの観光客受け入れを決めた。2020年3月に新型コロナウイルス対策のロックダウンが始まって以降、10カ月ぶりに国際空港が再開される。同年秋から続く新型コロナウイルスのクラスターの影響は、日に400人以上の新規感染者が出ており、収束したとは言い難い状況ながら、政府は「新型コロナ禍」で打撃を受けた観光業のてこ入れに本腰を入れ出したかたちとなる。12月には政府の特別タスクフォースが会議を2回開き、具体的な空港再開と観光客受け入れ方法に関して議論を重ね、1月5日のメディア・ブリーフィングでプラサンナ・ラナトゥンガ観光相がバンダラナイケ国際空港(BIA)とマッタラ国際空港の再開を正式に発表した。

観光客は、スリランカ行きフライト搭乗前96時間以内に、自国でPCR検査を受け、陰性の場合にフライト搭乗が可能になる。観光客はコロンボ空港到着後にPCR検査を受けて、結果が陰性であればそのままホテルへ移動、初日から観光ができる。ただし、トラベルバブルの手法で、完全に自由な行動や外部との接触は制限されることとなる。逆に、外国人観光客とコンタクトのある現地ガイドや運転手、その他職種的に関わりのあったスタッフなどは、業務後に隔離措置を受ける必要がある。

政府は本格的なトラベルバブルによる観光客受け入れに先立ち、12月末から1月前半にかけてウクライナから試験的に600人近い観光客を受け入れ、トラベルバブルの具体的運用方法を練ってきた(1月19日現在、ウクライナがロックダウンを行ったことで、受け入れは停止)。保健省は観光客受け入れで衛生ガイドラインにより以下の内容を含む各種事項を定めている(添付資料表参照)。

  • 観光客は、最初の14日間は政府が承認したレベル1ホテル(一定水準の安全対策を施した施設)に滞在すること。
  • PCR検査:(1)滞在期間が7日間以内の場合、各人は2回分の検査コストを負担すること〔到着時に1回目、5日後(をめど)に2回目の検査〕、(2)滞在期間が7日間を超える場合、3回分の検査コストを負担すること〔2回検査に加えて、10日後(をめど)に3回目検査〕。

(ラクナー・ワーサラゲー、糸長真知)

(スリランカ)

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