12月の就業者数は5万人増、失業率は6.6%に改善
(オーストラリア)
シドニー発
2021年01月22日
オーストラリア統計局(ABS)は1月21日、2020年12月の雇用統計を発表し、就業者数(季節調整値)が前月から5万人増加したことを明らかにした。失業者数は3万100人減少し、失業率は0.2ポイント改善して6.6%となった。
就業者数は、フルタイム労働者が3万5,700人、パートタイム労働者が1万4,300人増加して、前月比0.4%増の1,291万800人となった。月間総労働時間は168万6,000時間増加して、0.1%増の17億5,300万時間となった。労働参加率は0.1ポイント上昇して66.2%、不完全雇用率は0.8ポイント低下して8.5%となった。ABSによると、2020年3月から5月までの2カ月間に失われた87万2,000人の雇用のうち、約90%が回復したことになるという。
失業率を州別にみると、シドニーを州都とするニューサウスウェールズ州が0.1ポイント改善して6.4%となったほか、ビクトリア州(0.6ポイント改善の6.5%)、クイーンズランド州(0.2ポイント改善の7.5%)、西オーストラリア州(0.1ポイント改善の6.2%)、タスマニア州(0.9ポイント改善の7.0%)、北部準州(0.5ポイント改善の5.4%)、首都特別地域(0.3%改善の3.7%)となり、南オーストラリア州(0.2ポイント悪化の6.4%)を除く全ての州で改善がみられた。
なお、ABSが1月13日に発表した2020年11月の求人件数(季節調整値)は、前回調査時の8月から23.4%増加の25万4,400件で、新型コロナウイルス感染拡大前の2月時点(22万7,300件)を超える水準となった。また、ABSがオーストラリア国税庁のデータを利用して行った最新の調査によると、給与の支払いを受けた雇用者の数は、12月上旬に3月時点の水準まで回復していたという。
(住裕美)
(オーストラリア)
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