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外商投資に対する安全審査制度を発表、該当する投資は自主申告が必要に、1月18日から施行

(中国)

北京発

2021年01月14日

国家発展改革委員会と商務部は2020年12月19日、外商投資安全審査弁法を公布した。同弁法は、軍事産業や国家安全に関わる重要農産品、重要インフラ、重要技術などに対する、外商投資(外国投資家の直接または間接の投資)について、事前の申告を義務付け、審査・許可制度を実施するもので、2021年1月18日から施行される(注1)。

2020年1月に施行された外商投資法では、「外商投資安全審査制度を構築し、国家安全に影響をもたらす、または影響をもたらし得る外商投資に対して安全審査を行う」ことが規定されていたが、その細則や運用はこれまで明らかになっていなかった。同弁法により、審査の対象範囲や申告・審査のプロセスが一定程度明らかになった。

外商投資のうち、事前の申告が必要となる範囲は、(1)軍事産業などやその周辺地域における全ての投資のほか、(2)国家安全に関わる重要農産品、重要インフラや重要技術などについては、投資先企業の実質的支配権を取得する投資となる(添付資料表参照)。これらのうち、国家の安全に影響を及ぼす、または影響を及ぼす恐れがあるものについて、安全審査が実施される。

申告先は、国家発展改革委員会に設置される「業務メカニズム弁公室」となる。対象となる投資を行う外国投資者は、同弁公室に対し、「投資計画」や「外商投資が国家の安全に影響を及ぼすか否かの説明」などに関する資料を提出しなければならない。

同弁公室は、外国投資者が提出した資料を受領した日から15業務日以内に、申告があった外商投資について安全審査を行う必要があるかを決定する。安全審査を行う必要性がないとの決定がされた場合には、外国投資者は投資を実施することができるが、安全審査が必要と決定された場合には、一般審査(実施決定から30業務日以内)や特別審査(審査開始から60業務日以内、必要に応じて期限を延長)を経ることになる。

金杜法律事務所の徐萍弁護士らは、これまでの外国投資家による中国国内企業のM&Aに係る安全審査制度と比較すると、今回の弁法はグリーンフィールド投資にまで審査範囲が拡大されていること、契約支配型ストラクチャー(注2)のプロジェクトも審査対象範囲になりうることなどを指摘するとともに、審査範囲について明確な定義がないことから、審査当局に幅広い解釈の余地を残していることを指摘している(「China Law Insight」2020年12月23日)。

なお、業務メカニズム弁公室の責任者は、2020年12月19日の記者会見において、外国投資家が、自身の投資が安全審査の範疇(はんちゅう)に入っているか不明な場合、同弁公室に問い合わせることができるとし、問い合わせ窓口の連絡先外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを提示した(注3)。

(注1)同弁法が規定する「外商投資」とは、外国投資家が直接、または間接的に中国国内で実施する以下の投資活動と定められている。

  1. 外国投資家単独または他の投資家と共同で国内における新規プロジェクトへの投資、または企業設立をする場合。
  2. 外国投資家が合併買収により、国内企業の持ち分または資産を取得する場合。
  3. 外国投資者がその他の方式により、国内において投資する場合。

(注2)VIE(Variable Interest Entity=変動持ち分事業体)スキームなどを指す。

(注3)窓口の連絡先は、国家発展改革委員会2019年第4号公告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに掲載されているもの。

(藤原智生)

(中国)

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