米CDC、1月26日より海外からの航空旅客に新型コロナウイルスの陰性証明提出を義務化

(米国)

ニューヨーク発

2021年01月14日

米国疾病予防管理センター(CDC)は1月12日、新型コロナウイルスの変異種の感染拡大を受け、全世界から空路で米国へ入国する者に対し、新型コロナウイルス検査の陰性証明書の提出を義務付けると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同措置は1月26日から有効となる。英国からの入国者には2020年12月27日から同義務を課しているが(2020年1月4日記事参照)、海外から空路での全ての入国者に拡大するに至った。

これにより、海外から空路で米国に入国する2歳以上の全ての旅客は、出発前3日以内に新型コロナウイルス感染の検査を受けて、陰性である証明書を書面またはオンラインで事前に航空会社に提出することが義務付けられた。なお、CDCのFAQによると、過去3カ月以内に陽性だった場合は再検査は推奨されておらず、陽性証明書および医療機関などが発行する旅行許可書の提出をもって、陰性証明の代わりとすることもできる。航空会社は、搭乗前に旅客全員の陰性または回復証明を確認することが義務付けられ、同証明を提出しない者や検査を受けない者の搭乗を拒否することも義務付けられる。

新型コロナウイルスの変異種の遺伝子を研究しているグループの発表によると、現在までに英国由来とされる新型コロナウイルスの変異種が確認された国は51カ国。CDCによると、米国内では多い順にカリフォルニア(32人)、フロリダ(22人)、ミネソタ(5人)、ニューヨーク(4人)、コロラド(4人)など12の州で計76人の感染者が確認外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされている(1月13日時点)。

感染力が高いといわれる新型コロナウイルスの変異種が拡大する中、CDCのロバート・レッドフィールド所長は「検査が全てのリスクを排除するわけではないが、決められた期間の自己隔離を徹底し、日頃からマスクをして人との距離をとるなどの予防策をとっていれば、機内や空港、目的地における感染拡大のリスクを減らし、より安全で健康的かつ責任を持った旅行ができる」とした。

(吉田奈津絵)

(米国)

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