進出企業支援通じて経済復興を目指す、日系自動車産業に期待

(ハンガリー、日本)

ブダペスト発

2021年01月13日

ハンガリーに進出する自動車産業関連の日本企業3社による追加投資とハンガリーの投資助成制度活用に関する記者発表が1月12日、ハンガリー外務貿易省で行われた。シーヤールトー・ペーテル外務貿易相、大鷹正人・駐ハンガリー大使らが出席した。

発表したのはアルプスアルパイン、デンソー、ダイヤモンド電機の3社で、それぞれハンガリー政府が雇用維持や新規投資を行う企業を支援する補助金制度を活用した内容(2020年7月13日記事参照)について説明した。

バルガー・タマシュ外務貿易次官は「ハンガリー政府は(新型コロナ禍の)この難局を乗り切る上で、個人向けというよりはむしろ企業活動を支援することで倒産を食い止め、雇用を守り、未来の躍進につなげる政策を採用した」と説明、企業活動の安定に向けた支援を重要視していることをアピールした。

シーヤールトー外務貿易相も「この3社で合計65億フォリント(約22億7,500万円、1フォリント=約0.35円)の投資を行い、ハンガリー政府は20億フォリントの支援を行った」と発表。「日本企業は高い技術力があることに加えて、すぐには撤退せず、困難な時期だからこそ頼りになるパートナーだ。また、この3社が5,000人強の雇用を維持するのみならず、ビジネスの発展に向けた新規投資を決定したことと、欧州自動車産業でハンガリーが重要な役割を担い続けられることを喜ばしく思う」と話し、「新しい技術が新商品を生み出し、さらなる外貨の獲得へとつながっていくことを期待する」と述べた。

写真 外務貿易省でのカンファレンスの様子(ジェトロ撮影)

外務貿易省でのカンファレンスの様子(ジェトロ撮影)

(末廣徹)

(ハンガリー、日本)

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