サラワク州以外の全州・連邦直轄地で移動制限令発令、2月4日まで

(マレーシア)

クアラルンプール発

2021年01月25日

マレーシアのイスマイル・サブリ防衛相は1月19日、1月13日から26日まで条件付き移動制限令(Conditional Movement Control Order: CMCO)を発令している5州とペルリス州について、移動制限令(Movement Control Order: MCO)に移行することを発表した。期間は1月22日から2月4日までとする。また、同相は21日、6州・3連邦直轄地に発令中のMCO期間を2月4日まで延長するとした。これにより、サラワク州を除く全ての州・連邦直轄地が2月4日までMCOの対象となる。

感染者数増加が背景

22日からMCOに移行したのは、ペルリス州、ケダ州、ペラ州、パハン州、トレンガヌ州、ネグリ・センビラン州の6州となる。また、CMCOとなっていた6州のうち、クランタン州については1月16日から26日までのMCOに移行していた。MCOへの移行には、各州での新型コロナウイルス新規感染者数の増加傾向がみられることが背景にあるという。

国家安全保障委員会(NSC)は1月22日付で標準作業手順書(SOP)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(注)を更新した。基本的な制限内容などに変更はないが、レストランの営業時間が午後8時までから午後10時までに延長された。ただし、店内飲食は引き続き不可で、テークアウトとデリバリーのみの営業となる。

マレーシアでは2020年末から無症状や軽症の新型コロナウイルス陽性患者が急増しており、病院や隔離施設のベッド占有率が上限に近づいていることから、1月13日から、居住環境などの条件を満たしていれば、陽性の場合でも自宅隔離が認められることになっている。

1月21日のマレーシア全国の新規感染者数は3,170人となった。同日付の累積感染者数は17万2,549人、累積死亡者数は642人で、感染者数のうち約75%は既に回復している。

(注)マレー語のみ。

(田中麻理)

(マレーシア)

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