ニューサウスウェールズ州政府、行動制限措置を実施
(オーストラリア)
シドニー発
2020年12月24日
シドニーを州都とするオーストラリア東南部のニューサウスウェールズ州政府は12月20日、シドニー北部のノーザンビーチ市を中心に新型コロナウイルス感染者数が拡大傾向にあることを受けて、制限措置の再開を発表した。同日の発表では、同州で過去24時間に36人(うち市中感染30人)の新規感染者数を記録している(ニュースサウスウェールズ州保健省)。
州政府は19日に公衆衛生命令を発令し、ノーザンビーチ市で同日午後5時から23日深夜まで、自宅待機を求める措置を実施した。これを受けて、飲食施設(持ち帰りを除く)やジム、宗教施設などが閉鎖されるほか、同市の住民は必要不可欠な買い物や運動、通院などを除き、原則として自宅待機を求められていた。
グラディス・べレジクリアン州首相は「制限措置による住民や施設への影響を把握しており、できるだけ早く制限措置を緩和したい」とした上で、「感染拡大の制御を確実にするために今、制限を実施しなければならない」と述べた。
ノーザンビーチ市以外でも制限措置の動きがみられた。
シドニー都市圏、セントラルコースト、ブルーマウンテンなどの各地域で20日深夜から23日深夜まで以下の制限措置が導入されていた。
- 家庭への訪問者の上限は10人
- レストランなど接客店舗や礼拝所を含む全ての屋内施設では、1人当たり4平方メートルの社会的距離制限を再導入
- レストランなど接客店舗や礼拝所の入場上限は300人
- 屋内施設での歌唱禁止
- ダンスフロアの使用禁止(ただし、結婚式は上限20人まで可)
他州政府、シドニーからの入州を制限
シドニーの感染状況を受けて、西オーストラリア州政府をはじめ全ての州・準州政府が、ニューサウスウェールズ州または感染リスクの高い指定地域からの入州制限措置を発表している。
(遠藤泰平)
(オーストラリア)
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