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新型コロナ検疫強化で中国・カザフスタン国境の物流が停滞

(カザフスタン、中国)

タシケント発

2020年12月25日

新型コロナウイルス禍のため、カザフスタンと中国の国境で物流が停滞している。国境検問所の1つヌル・ジョリ(アルマトイ州ホルゴス)では1,000台以上のトラック、8,000両の貨車が立ち往生しており、日を追うごとに数が増えている。原因は中国側の検疫強化によるものとされる(アタメケン公式ウェブサイト12月10日)。

かねて報じられていたが、中国政府は2020年6月、北京でノルウェー産冷凍サーモンから新型コロナウイルスが発見されたとして、物品からの感染拡大を警戒し、輸入品への検疫を強化した。徹底した消毒を行うとの理由から、国境検問所では、鉄道貨物やトラックの出入国制限を開始し、カザフスタンの5つの対中国境・検問所のうち、マイカプチャガイ、バクティ、コルジャットの3カ所が検疫強化のため閉鎖された。その結果、ドスティク(中国側:アラシャンコウ)、ヌル・ジョリの2カ所にトラックが集中、ヌル・ジョリでは最大60キロの行列が発生する事態となった。列への割り込みや、手続きの融通を求めて税関職員に賄賂を贈るなどの問題が発生した(「インフォームビュロー」8月11日)。このため、カザフスタン政府は通関の順序を電子登録できるシステムを導入し、不正防止と渋滞の緩和を図った(「スプートニク」8月21日)。

その後、政府間交渉で検疫措置が一部緩和されたが、11月10日から検疫が再び強化された。カザフスタンからの商品を積んだトラックの中国入国が許可されず、中国からの商品を輸入するためカザフスタン側から送られる空荷のトラックがわずかに入国できる状況が続いている。12月からは鉄道貨車の受け入れも抑制されている。

新型コロナ禍の拡大以前、中国側の通関処理量は1日当たりトラック100~150台、貨車900両だったが、現在はトラック20台、貨車500台まで落ち込んでいる。カザフスタン鉄道(KTZ)は物流の停滞だけでなく、国境で貨車が大量に待機していることによる鉄道全体の貨車不足を懸念している。カザフスタンの輸出業者は、中国側はカザフスタンの商品に対してのみ規制措置を適用していると不満を漏らす。一方、在カザフスタン中国大使館は、検疫強化でカザフスタン以外の国境でも同様の問題が起きており、国境インフラの老朽化が通関遅延の理由だとしている(「ザコンKZ」12月11日)。

カザフスタン国家企業家会議所「アタメケン」は中国国境での物流の遅延問題について政府に支援を求めた(アタメケン公式ウェブサイト12月10日)。これを受け、政府は閉鎖中の国境検問所の再開に向けて中国側と交渉を開始した(TAGニュースカザフスタン12月14日)。

(増島繁延)

(カザフスタン、中国)

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