政府が新型コロナ感染増加で新たな対策発表

(ウルグアイ)

ブエノスアイレス発

2020年12月04日

ウルグアイのルイス・ラカジェ・ポウ大統領は12月1日、新型コロナウイルス感染防止の新たな措置を発表した。新措置の実施期間は12月2日から18日まで。大統領は「感染者の大幅な増加が確認されている」とし、国民に連帯意識を高めるよう呼びかけた。

主な措置は次のとおり。

  • 必要不可欠なサービスの提供を阻害しない範囲で、官公庁でのテレワーク実施を義務付ける。
  • ジムや密閉空間でのスポーツは禁止。
  • バーやレストランなど飲食店の営業は午前0時までとし、違反した場合は罰金を科す。
  • 各市と郊外および各県間の交通機関の利用では、ソーシャルディスタンス(社会的距離)の保持とマスクの着用など、既存の衛生規定の厳守を求める。
  • 既存の衛生プロトコル(手順書)に沿って許可された集会の管理を強化。違反した場合、罰金および刑事告訴の対象とする。
  • 教育機関は閉鎖しないものの、学年末の行事は中止。

大統領はまた、全国の民間企業のテレワーク実施を推奨するとした。集会は、ソーシャルディスタンスの保持とマスクの着用、適切な換気を行い、2時間以内に制限。公共の場での集会を避け、感染者との濃厚接触が疑われる場合は自主的に隔離を行い、必要な医療措置も受けるよう推奨した。

ウルグアイ国家緊急システム(SINAE)によると、12月2日の新規感染者数は203人で、累計感染者数は6,225人、累計死者数は80人。科学顧問名誉委員会(GACH)は「ここ1カ月で感染状況が悪化し、感染者数は15日間で倍増している。この傾向が続けば、年末には1日当たりの感染者数は300人を超えることになる」と懸念を示した。ウルグアイ政府は今回措置の期限の12月18日の状況を見て、今後の対策を検討するとしている。政府はまた、ワクチン購入は現時点では決定していないが、接種は2021年第2四半期(4~6月)に開始予定だとした。

写真 ウルグアイの首都モンテビデオ市の街並み(ジェトロ撮影)

ウルグアイの首都モンテビデオ市の街並み(ジェトロ撮影)

(山木シルビア)

(ウルグアイ)

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