新型コロナ感染第2波、飲食店や学校の閉鎖など新たな制限措置

(ナイジェリア)

ラゴス発

2020年12月23日

新型コロナウイルスの感染第2波がナイジェリアで見られる。ナイジェリア疾病予防管理センター(NCDC)によると、12月14~20日の1週間で、全国で1日平均の新規感染者数が752人と、第1波のピークだった6月を上回った(添付資料図1参照)。商都のラゴス州は1日平均の新規感染者数が251人と、国全体の約3分の1を占めている。同州の検査数は6月10~23日の2週間で1日平均508件だったのに対し、12月7~20日の2週間は1日平均1,512件と3倍近く増加したこともあり、陽性率は6月の当該2週間の平均39.4%から12月の当該2週間は13.5%へと低下した(添付資料図2参照)。

感染拡大を抑え込むため、大統領直下の新型コロナウイルス対策タスクフォース(COVID-19 PTF)は12月21日、以下のとおり全国一斉の制限措置を発表した。

  • バー、ナイトクラブ、イベントセンター、レクリエーション施設は閉鎖。期限は明示されていない。レストランも宅配を除き閉鎖。
  • 小中高校は少なくとも2021年1月18日まで閉鎖。
  • 屋内での結婚式、会議、コンサートなどは参加者50人を上限とする。屋外での人数制限はない。
  • 宗教施設や公共交通機関は定員の50%を収容上限とする。
  • 12等級以下の公務員は全員在宅勤務。
  • 国内外を問わず、不要不急の旅行をしないよう奨励。
  • ナイジェリア到着後にPCR検査を受検していない入国者に対し制裁措置を実施。

空路(国際線)が9月に再開されて以降、ナイジェリアに入国する渡航者は、出発地でPCR検査の陰性証明書を取得し、かつ入国後は、外交官を除き、7日目以降速やかに再度PCR検査受検が義務付けられている。しかし、PTFによると、9月以降空路で入国した16万3,818人のうち、2万216人がまだPCR検査を受検していない。NCDCによると、12月14~20日の1週間に空路で入国したのは2万208人、同じ週に入国後のPCR検査で陽性だったのは270人だった。

(西澤成世)

(ナイジェリア)

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