米ロサンゼルス郡、限定的な自宅待機命令を発動

(米国)

ロサンゼルス発

2020年12月03日

米国カリフォルニア州ロサンゼルス郡は11月27日、1日当たりの新規感染者数(5日平均)が基準値の4,500人を超えたことから、自宅待機命令を11月30日から12月20日まで発動すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同命令は、住民には可能な限り自宅にとどまることを推奨し、外出時にはフェイスカバーの着用を求めている。ただし、必要不可欠で緊急性の高い事業に従事する労働者や同事業のサービスを享受する利用者に対しては自宅から離れることを許可している。規制の概要は以下のとおり。

〇同一世帯以外との公的・私的な集会(宗教や抗議の活動は除く)は一律禁止。

〇業種ごとに最大収容定員に対する収容人数制限を設け、全ての人々にマスクの着用と6フィート(約1.8メートル)の距離の確保を義務付け。各業種の収容人数制限は次のとおり。

  • 必要不可欠な小売店:35%
  • 必要不可欠でない小売店:20%
  • パーソナルケアサービス:20%
  • 図書館:20%
  • 屋外で営業するフィットネスセンター:50%
  • 屋外で営業する博物館・動物園・水族館・植物園:50%
  • 屋外で営業するミニゴルフ・バッティングセンター・ゴーカート:50%

〇屋外での娯楽活動はフェイスカバーの着用(水泳を除く)と距離の確保を義務付け。

  • ビーチやトレイル、公園は利用可能だが、同一世帯以外の者との集会は禁止
  • ゴルフコースやテニスコート、ピックルボール場、アーチェリー場、スケート場、バイクパーク、共同庭園は、個人あるいは単一世帯者同士のみ利用可能
  • 複数世帯が利用するプールは、1人1レーンを利用する場合に限り利用可能
  • ドライブイン映画やイベント、カーパレードは、単一世帯の者が乗車する場合に限り許可

〇全ての学校(高校以下)やデーキャンプは再開プロトコルを順守した上で開校できるが、14日間で3人以上の感染者が発生した場合は14日間閉鎖しなければならない。

〇幼稚園や学校以外の運動場とカード遊技場は閉鎖

なお、ロサンゼルス郡においては、飲食店や醸造所、ワイナリー、バーについて、テークアウトやドライブスルー、デリバリーによる営業は引き続き可能とする一方、屋外営業を禁止する措置が11月25日から12月17日まで適用されることになっている。

こうした措置はロサンゼルス郡独自のもので、オレンジ郡など周辺自治体の規制情報についてはカリフォルニア州や各郡政府などの情報を確認いただきたい。

ロサンゼルス市は加州外や他国からの旅行者に報告を義務化

ロサンゼルス市は11月24日、カリフォルニア州外や他国からの旅行者に対し、当該旅行者が同州のガイドラインを読み、理解していることを確認するため、所定の様式外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに名前やメールアドレスを記入し、オンラインで報告を求める措置を11月25日から適用開始すると発表した。ロサンゼルス国際空港やヴァン・ナイズ空港に到着する17歳以上の旅行者が対象になっており、報告を怠った場合には最大500ドルの罰金が科される。同州の旅行勧告では、同州外や他国からの必要不可欠でない旅行(観光や余暇を含む)の場合には、到着後14日間の自主隔離が求められている。なお、仕事や学業、重要なインフラ支援などに関わる必要不可欠な旅行の場合はこの自主隔離にかかる勧告は適用されない。

(永田光)

(米国)

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