ISO次期会長に初の女性、スウェーデンのフランケ氏を選出

(スイス、スウェーデン、世界)

ジュネーブ発

2020年12月08日

国際標準化機関(ISO、在ジュネーブ)は11月26日、次期会長にスウェーデン規格協会(SIS)のウルリカ・フランケ氏を選出したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。フランケ氏の任期は2022~2023年の2年間。アフリカ出身者で初めてのISO会長として注目を集めた現職のエディ・ニョロゲ会長の後継として、スウェーデンから4人目の、また女性としては初のISO会長が誕生する。

フランケ氏は、ストックホルム副市長、企業CEO(最高経営責任者)などを歴任。現在はSISで副理事長を務めるほか、上海の同済大学「高密度地域のための中国インテリジェント都市化共創センター」の戦略顧問および名誉教授、スウェーデン王立工学アカデミー(IVA)のフェロー、スウェーデンの「持続可能な空間計画のための国家研究プログラム」議長、ボルボ研究教育財団(VREF)の理事会メンバーなどを務める。

女性初のISO会長を輩出したSISは、ジェンダーの分野でリーダーシップの経験が豊富だ。ISOが国際電気標準会議(IEC)と共に設置した合同戦略諮問グループ(JSAG on Gender Responsive Standards)でコンビナー(注)を務め、国際規格にジェンダーの視点を取り入れるための議論をリードしている。また、女性によるビジネスの促進を目指したISOの文書作り〔国際ワークショップ協定(ISO/IWA 34) - 女性所有のビジネスに関する用語と使用のガイダンス〕で事務局を務めている。さらに、SISの理事会は男女3人ずつの同数、経営陣は女性が過半数を占めており、組織内のジェンダー平等が進んでいる。

(注)ワーキンググループの主査、取りまとめ役。

(小谷由紀子)

(スイス、スウェーデン、世界)

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