日本製ステンレス棒鋼に対する韓国のAD課税措置、WTOが是正を勧告

(韓国、日本)

ソウル発

2020年12月02日

韓国の産業通商資源部は12月1日、WTOの紛争処理小委員会が、韓国による日本製ステンレス棒鋼に対するアンチダンピング(AD)課税の延長措置(注1)が、WTO・AD協定に整合しないと判断して是正を求めた外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますことに対し、「WTO上級委員会に上訴する予定であるものの、同委員会の開催が不可能な状況(注2)を勘案し、日本側との誠実な協議を通じ、合理的な方法を模索していく予定だ」と発表した。

同発表によると、紛争処理委員会での主な論点のうち、(1)日本製ステンレス棒鋼が韓国製ステンレス棒鋼と比較して相当程度高価な点、(2)損害の認定の際に日本製以外の輸入品による被害が適切に考慮されていない点について、韓国側敗訴の判定が下されたと説明した。

なお、韓国国内では現在、4回目のサンセット・レビュー(注3)中で、韓国の貿易委員会は11月13日、日本製ステンレス棒鋼に対するAD課税が撤廃されることに伴う損害再発の可能性があると認定し、AD課税を3年延長するべく、企画財政部に建議することを決定している。

(注1)韓国による日本製ステンレス棒鋼に対するAD課税措置:韓国政府は2004年7月から、日本、インド、スペイン産のステンレス棒鋼に対し、AD税を賦課(日本産のAD税率は15.39%)。以降、2回の課税延長の決定を経て、現在に至る。2020年4月からは4回目となるサンセット・レビューを実施。

(注2)WTO上級委員会:2017年6月以降、委員の交代に伴う新たな委員が選任されていないため、2019年12月以降、新たな上訴案件については審理できない状況。

(注3)サンセット・レビュー:AD措置の課税期間の終了時に行われる被害状況などの調査。

(当間正明)

(韓国、日本)

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