ミャンマー総選挙が実施され、現政権与党が優位に
(ミャンマー)
ヤンゴン発
2020年11月13日
ミャンマーでは11月8日、5年に1度の総選挙が実施された。2016年に政権交代を果たしたアウンサンスーチー党首(ミャンマー国家最高顧問、以下党首)率いる与党、国民民主連盟(以下NLD)政権下で初めての総選挙となった。今回の総選挙は、政権樹立要件である過半数の議席数をNLDが単独で確保できるかが最大の焦点になった。連邦議会[人民代表院(下院)、民族代表院(上院)]定数の664議席のうち、憲法で定められている軍人議員枠166議席、治安上の理由で実施できなかった選挙区の22議席を除く、民選議員枠476議席が争われ、軍人議席を含む総議席642議席のうち過半数の322議席を獲得すれば、NLD単独の政権が樹立できるとされている。選挙管理委員会が12日までに全体の80%に当たる379議席の当選結果を発表しており、NLDは両院合わせて319議席を獲得している。
NLDが発表した独自の集計結果によると、獲得議席数は既に322議席を超えている。現地複数のメディアは、NLDが12日時点で前回の総選挙で獲得した390議席を超え、399議席を獲得した、などとNLDの圧勝を報じている。ジェトロのヒアリングに対し、当選したNLDの党員は「党内の認識では400議席を超過している。党首が有権者から信任された証しで、党首の『単独政権樹立』の呼び掛けに有権者が応じた結果だ」と話す。選挙管理委員会は、投票日から1週間以内に全ての選挙結果を発表する予定だが、現与党が政権2期目に突入するのは確実視されている。
(クントゥーレイン)
(ミャンマー)
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