第3回輸入博覧会が上海で開幕、日本から400超の企業・団体出展

(中国)

上海発

2020年11月06日

第3回「中国国際輸入博覧会」(CIIE、以下、輸入博)が11月5日、上海市の国家会展中心で開幕した。会期は10日まで。4日夜に行われた開幕式には、習近平国家主席がビデオメッセージを寄せ、中国が「新型コロナ禍」からいち早く経済を回復させたと強調し、世界最多の4億人に上る中間所得層を有する中国市場の潜在力をアピールした。また、今後10年間で中国の商品輸入額は22兆ドルを超えるとも述べ、輸入拡大への意欲を示した。開幕式の映像はウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから確認できる。

10月30日に行われた輸入博の記者会見では、主催者は出展の国・地域数や企業数などの詳細なデータは公表しなかったが、展示面積が前回より約3万平方メートル拡大して33万平方メートルとなり、フォーチュン「世界トップ企業500」にランクインしている世界企業の総出展面積が前回に比べて14.0%増えたほか、前回から継続して参加した企業も7割を超えたという。また、ユニクロなどを運営するファーストリテイリングが初出展したほか、自動車メーカーの現代汽車はフォルクスワーゲンと並び最大の展示規模となっている。

ジェトロは日本産農水産物・食品などの中国向け販路開拓・拡大を目指し、3年連続でジャパンパビリオンを設け、計156社・団体が参加した。輸入博主催者の発表によると、ジャパンパビリオン外の単独出展の企業と合わせて、日本からの出展は400社・団体を超えた。

写真 ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

輸入博会場では厳しい防疫体制が敷かれた。主催者は来場者全員にPCR検査を実施したほか、会場入口で顔認証と検温も行っている。緊急事態に備え、会場内の数カ所に医療ステーションを設置、救急車も配備している。主催者によると、事前登録の来場バイヤー数は前回より若干減少したものの、中国の地方政府や業界団体、企業などを中心に11万2,000社・団体など約40万人の来場が見込まれている。

写真 会場内の様子(ジェトロ撮影)

会場内の様子(ジェトロ撮影)

(劉元森)

(中国)

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